朝日社説 北朝鮮とシリア―ぞっとする核拡散の闇 : asahi.com:朝日新聞社説

 空爆された建物や、原子炉と見られる内部の写真まで公表された。北朝鮮黒鉛減速炉とそっくりだ。北朝鮮とシリアの核開発担当の高官だという2人が肩を寄せて立つ写真もある。
 どうやってこんな写真を入手できたのか。スパイ小説を地でいくような離れ業に驚かされる。
 シリア側はさっそく否定した。北朝鮮もかねて、核技術や物質は輸出していないと強調してきた。
 だが示された資料を見る限り、両国の主張は信じられるものではない。米政府は「この型の炉は過去35年間、北朝鮮だけが建設している」などとして、北朝鮮の関与を強調した。

 私としては今頃感はある。ただ、朝日新聞がこの問題に触れる時が来たのかなという感慨はある。
 2004.05.19⇒極東ブログ: 北朝鮮竜川駅爆破とシリアの関連
 2007.09.18⇒極東ブログ: イスラエルによるシリア空爆からシリアと北朝鮮の核コネクション報道のメモ
 2007.09.20⇒極東ブログ: シリアを巡る怪事件メモ
 2007.10.15⇒極東ブログ: イスラエルによるシリア空爆の対象は北朝鮮設計の原子炉だったか
 竜川駅爆破に関連して気になるのは。
 2004.09.13⇒極東ブログ: 北朝鮮北部の両江道爆破事件は核実験か
 2005.04.30⇒極東ブログ: 北朝鮮核化の新動向
 2006.10.09⇒極東ブログ: 北朝鮮核実験実施
 依然わからないことは多いし、私としてはこの問題は基本的に終わっている感じはある。振り返るとひどい揶揄を受けたことがあるけど、全体構図が少しずつ明らかになるについて別の印象はある。
 少しずれるが

 イスラエルは半ば公然の核保有国であり、それに対抗して中東の国々が核を手にすれば、事態は制御不能に陥りかねない。イランは国連制裁を受けながらも、ウラン濃縮を進めている。

 現時点の問題でいえば、イランがまた非常に難しい地点に来てしまった。ある意味で、イランの普通のナショナリズムとでもいうのか、そういう部分で核が推進されていく。中ロはそれはそういうものだろうとしかみていない。危険はむしろイスラエルにある。今回のシリア施設の再騒ぎも実はイスラエル問題だ。