読売と違ってごく普通の社説になっているが、普通の社説を読んでほっとするのはなんとも変なぐあいだ。
ここ数年の地価上昇は企業業績の改善を背景とする実需に加えて、不動産ファンドへの資金流入が引っ張ってきた。日本の土地は欧米やアジア諸都市に比べて割安感があるとみる海外投資家がその主役だった。
全国的にみると、都市再開発が進み、交通基盤が整備された地区では地価は上がっている。その土地の使いやすさや収益性に応じて値段が決まる傾向は今も変わっていないだろう。東京都心部を中心に2ケタの上昇が続いてきただけに、上昇率が鈍ることは当然な面もある。