毎日社説 社説:景気踊り場 経済の足腰を強める時だ - 毎日jp(毎日新聞)

 景気拡大が6年超になっているにもかかわらず実感が乏しいのは、成長率の低さのみならず、医療や年金などで安心ができない状況にあるからだ。それが個人消費の低迷の一因にもなっている。
 道路をはじめとした公共投資が過剰であり、利権化していることは野党の指摘をまつまでもない。一方で、教育や生活関連予算は心もとない。国民の安心、安全を実現するためにも、道路特定財源一般財源化は不可欠である。
 同時に、社会保障や医療、教育の中でも、使い道やニーズの洗い直しを行い、配分の見直しをやらなければならない。行政が責任を持つべきサービスはしっかりやるという仕組みを再構築することだ。
 こうした施策で社会の土台部分を強化することで、経済の足腰は強まり、競争力も高まるというものだ。

 悪口みたいに聞こえるかもしれないけど、これはもうごく暴論と言ってもいいと思う。
 大手紙の経済談義なんてこんなものさというには、あまりに絶望的。
 この議論が大勢ということはないと思うけど、もう日本オワタ感はある。
 いや、過去、自分もこの手の暴論吐いていたかもしれない。
 確かに、社会の土台部分の強化は必要だけど、それらは基本的に格差と言われている世相へのセイフティーネットであるべき。むしろ、消費を促すなら企業がカネを出さなくてならない。しかし、これは実際にやるとよい企業とそうでない企業で分かれて見た目の格差は広がる。
 日本の場合、公共投資は実質福祉の領域になっているのでこれを無謀に締め上げるとさらに地域が疲弊する。というか、これを道路特定財源の問題に直結して議論するのは違うでしょう。
 はっきり言って、もう量的緩和停止+金利上昇でデフレがもっと悪化するという実験は終わったことにしていいのではないか。それに円高なんだし、明示的なインタゲにしてもそれほど異論のない時期になっているのでは。