ゲーテの色彩論とか
コメントで頂いた⇒極東ブログ: 河合隼雄先生のこと
ゲーテの色彩論について特徴ある洞察をしたのが、陽明学との関連性を指摘した林田明大先生ですが、林田先生も、ゲーテの色彩論をそのまま受け入れていて、より充実したより洗練された色彩論や美学を構築することのできるお弟子さんを育ててくださっているわけではないようです。
その問題意識がわからないわけではないんですよ。ただ、2つためらうところがあります。1つはシュタイナーに向き合わなくてはいけない。それがかなりしんどい。少なくともこうした領域については今までもぺろぺろ語っているわりにはまだネットでは私は語ってない部分です(実はGについてもそれほどは語ってないつもりです。ネットで理解できそうな人はごく少数だし、ということはネットで語るべきテーマではないようにも思います)。もう一つは、陽明学というより朱子学でありつまり儒教の問題をどう見るかということがあります。陽明学は日本での受容は実際には人倫の学となり自然学にはならなかった。そのあたりでむしろゲーテの接点というか原点の矛盾が出てくる。
ゲーテの色彩論は、私が詳しいわけではないけど、ある意味、西欧の原理的な存在感覚に根ざしているので、文学なんかにも自然に出てくる部分があります。たぶん、カトリック的なものより正教的なものでしょうし、そのあたりで、トルコの伝統とかにも結びつく可能性はあるのですが。