毎日社説 米景気対策 悪循環を断つには力不足だ

 これが難しい。大雑把に見ると悪いスジでもないようなのだが、まず毎日新聞がこれを言うのが理解できない。同じことを毎日新聞は日本にも言えるのだろうか。また、15兆円で足りないというのはわかるのだが、この社説は「そのためには、公的資金の投入など、米政府は早期に抜本的な措置をとる必要がある」というのだから、さらに投入せよということなのだろう。が、そう見ていくと議論は破綻するだろう。
 バーナンキはやるなら15兆円でしょと言っている。ただ、これはやるならその程度でありその程度までという含みであってこれで解決するわけでもないし、これ以上が必要という意味でもない。この点、バーナンキは的確だし、本人としては自分の「分」を明確にしているのだが、諸肌脱いで立ち向かうという感じではない。無理だとわかっているからかもしれない。