日経春秋 春秋(1/11)

世間一般でそうなのだから、グループ会社で働く人々にとって「小さな借家の土間で、ソケットづくりから始め」(「私の履歴書」)、世界有数の企業に育てあげた幸之助氏は本物の神様のような存在ではないか。社名から「松下」を消す決断には、きっと大変な勇気が要ったことだろう。

 私は中高生のころなんとなくPHPを読む機会があり存命の幸之助の話などよく読んだ。忘れられないのは、日本は国土が狭い、山を削って海を埋めたてたらいいのではないかと熱弁するを読み、この爺さんいかれてんじゃないかと思った。とはいえ、その後のシンガポールとかみるとそういうことをやっている。時代の発想だったのだろうか。