日経社説 OPEC増産でも原油最高値

 読み始めて、こりゃすかたんかなと思ったら、そうでもない。

 近年の原油高騰の背景には中国をはじめとする原油需要の増加があった。だが、実際には世界の原油生産量は需要量をずっと満たしている。将来の懸念が買い材料にされるものの、現実に供給不安が起きているわけではない。より重要な変化は、ヘッジファンドや米国の年金など原油や石油製品の現物の取引とは直接関係のない資金が流入し、原油先物市場の金融市場化が進んだことだ。

 これがあの高騰馬鹿騒ぎではあまり聞かれなかった(全然ではないが)。

 いま原油相場を左右するのは世界の原油需給よりもマネーの動向だ。原油以外の国際商品相場も上げ足を速めている。金融市場を落ち着かせようとすると、投機的資金が再び勢いづく。米連邦準備理事会(FRB)は来週、金融政策の次の一手を決めるが、宿題として抱える多元方程式は一段と複雑になっている。

 ぼんやり書いているけど、サウジも賢いというところか、世間で騒いでいるより米政府は賢いということか。案外、ユーロ危うしということを理解したか。まあ、どれもありかもしれない。ここでべたな危機に陥るのはやめてほしい。