メタボリック・シンドロームって医学的なのか

 ⇒asahi.com:子どもにメタボ基準 ウエストや血中脂肪 厚労省研究班 - 暮らし
 そんなのメルクにも載ってないと思うが。
 厚労省が踊っているけど⇒厚生労働省:生活習慣病予防(健康づくり)特集
 というかそれ以前に、生活習慣病、なんて疾病概念ないと思うのだけど。
 つうか、欧米では、ただの、慢性病、なんですけど。
 疫学的には、たしかに、生活習慣が出てきそうではあるけど、病理学的には、遺伝子因子のほうが大では。まあ、ちょっとこのあたりはよくわからない。
 ネットを見る。
 ⇒メタボリックシンドロームの“つくられ方”:意外とあいまいな診断基準 - ニュース - nikkei BPnet

 では、この話題となっている“病気”──具体的には、心血管障害(心筋梗塞脳卒中など動脈硬化性の病気)のリスクを高めるとされるメタボリックシンドロームとは何だろうか?
 実は、この質問に本当の意味で答えることは医学専門家でも非常に難しい。
 英国ブリストル大学のエドウィン・ゲール博士のように「メタボリックシンドロームの神話」を論じて、その存在自体に懐疑的な学者もいるほどなのだ(糖尿病学誌、2005年48巻1679-83頁)。また、メタボリックシンドローム対策を柱として健康政策を展開することに対して、科学的な根拠があるのかどうかが日本の国会で議論されたというニュースを見た方もいらっしゃるかもしれない。
 1980年代末頃から使われ始めた「メタボリックシンドローム」という言葉は、健康を守る上での内臓脂肪を減らすことの意義や、生活習慣改善の大切さにあらためて注意を喚起するという点では役立った。
 特に、これまで肥満かどうかを判定する指標として使われてきたBMI(体重÷身長の二乗)や身長ごとの標準体重ではなく、内臓脂肪を重視したウエスト周囲径に焦点を絞っていることは、健康増進という面ではとても有用な点だ。
 しかし、医学研究上の有用性や治療上の有益性という面では、定義があいまいで診断基準がばらついているという理由から、世界的には概念の見直しの時期に入っていることも否定できない。

 ⇒Metabolic syndrome - Wikipedia, the free encyclopedia
 WHO的には。というか、WHOがこの概念を採用しているのかちとわからないが。

WHO
The World Health Organization criteria (1999) require presence of diabetes mellitus, impaired glucose tolerance, impaired fasting glucose or insulin resistance, AND two of the following:
 
・blood pressure: ≥ 140/90 mmHg
・dyslipidaemia: triglycerides (TG): ≥ 1.695 mmol/L and/or high-density lipoprotein cholesterol (HDL-C) ≤ 0.9 mmol/L (male), ≤ 1.0 mmol/L (female)
・central obesity: waist:hip ratio > 0.90 (male), > 0.85 (female), and/or body mass index > 30 kg/m2
・microalbuminuria: urinary albumin excretion ratio ≥ 20 mg/min or albumin:creatinine ratio ≥ 30 mg/g

 なんつうか。