NHKスペシャル「日中戦争 〜なぜ戦争は拡大したのか〜」見たよ

 ⇒日中戦争〜なぜ戦争は拡大したのか〜

1937年、盧溝橋(ろこうきょう)事件に始まった日中戦争。戦闘は8年間にわたり、日中双方におびただしい犠牲をもたらした。そしてこの戦いを通じて日本は英米との関係を悪化させ、太平洋戦争への道を突き進んでいく。日中戦争はなぜ拡大したのだろうか・・・。
 
その背景を物語る重要な資料が公開された。当時、中国国民政府を率いた蒋介石の日記である。この日記から浮かび上がる蒋介石の意図。それは日中戦争を世界戦争へと連動させ、米ソの力で日本軍を倒すという長期的な構想である。

 つうわけで蒋介石日記を話の軸に置いた企画。
 ドイツ軍事顧問団によって得て、かつ訓練を受けた、最新兵器を国民党軍が使いこなして強かったとかいうお話もあり。

 中国の真意と力を読み違えた日本。それは泥沼の日中戦争から太平洋戦争という破局をもたらした。初公開の資料から、日中戦争を日中だけでなく、アメリカ、ドイツも含めた国際的な視野からとらえ直す。そして日中戦争がなぜ拡大したのかを明らかにしていく。

 そのあたりをなんとか説明しようとしているのだけど、あちこちトラップにひっかからないように、みなさまのメンツが立つように最適化していて、笑えるとまではいわないけど乙な作品でした。
 気になったのは。

  • 盧溝橋事件の発砲者に触れず。ウィキペディアを見たら(盧溝橋事件 - Wikipedia)、まだ定説化していないのか。いずれにせよ、盧溝橋事件の中国側背景には触れず。
  • 宋美齢の名前は一度も出ない。ウィキペディアを見たら乙な話あり(宋美齢 - Wikipedia)。
  • トラウトマンの名前も一度も出ない。ウィキペディアには単独項目がないや。へぇ。
  • これは当然かなと思うが西安事件に触れず(西安事件 - Wikipedia)。
  • 中国共産党は終わりのほうにちょこっと名前と毛沢東の若い写真が出てくるくらい。つまり、このストーリーのなかに基本的に中共はなぜかいない。
  • 戦争ではなく事変としたかったとか強調しているわりに、支那事変とは言えずとも日華事変の呼称もない。なんで?と思ってウィキペディアを見てわかった。日中戦争 - Wikipedia。これって歴史修正主義じゃないのか?
  • 南京で便衣兵が多かったと日本兵が理解したと解せる証言を出していたのはほぉと思った。虐殺はガチという線は強めていたがもちろん数には触れず。ただどのくらいかという暗示はあるにはあった。
  • 南京での日本兵の暴虐は米国に伝えられたとのことで、あたかもその報道写真のごとく、れいの写真掲載ライフが出てきた。をっとぉ。
  • 総じて国民党軍の問題には触れず。あと、デフォで国民党軍=中国軍だったが。
  • 近衛声明を重視しながら、汪兆銘には触れず。ウィキペディアもネグっているかなとみるとある(汪兆銘政権 - Wikipedia)。

 余談だけど、私はステラを購読しているけど、このNHKスペシャルは空欄だった。1ヶ月くらい前までなんか調整しまくっていたのだろうか。
 このくらいの日本史ということで現在の中国様もOK? ということでもないか、台湾国民党側史料がんがんなんでどうなんでしょうかね。
 つうか、それ以前に台湾と蒋介石の関わりについて触れてなかったがそのあたりは常識?ってことで前提なのか。だとしたら、2・28も常識にしといてくれ。

ブログを見回すに

 ⇒昨夜「NHKスペシャル」(総合21:00〜22:15)見ました - 金沢遠望
 ⇒亜細亜会議:NHKスペシャル - livedoor Blog(ブログ)
 ⇒タイ屈な日々 売国NHKを大陸にて無料で観る日々
 ⇒大東亜戦争の真実を伝えたい何でもそろう便利屋です: NHKドキュメント「日中戦争」の凄まじい偏向
 ⇒ネット生活 お盆でも普段と変わらず
 ⇒木蓮の下のマンドリル、そんなクロニクル-CURURU
 ⇒新・東京タワー 2006 | 「日中戦争 〜なぜ戦争は拡大したのか〜」 / NHK
 ⇒山あり谷ありダイアリ〜 - キューティー女官
 ⇒中国の犠牲者は1千万を越えると言われています - みうらきょうこのにっき - 楽天広場ブログ(Blog)
 ⇒シンガポール社長日記 偏向報道
 
追記:反応とか
 ちょっと考えたんだけど、コメント欄からは削除しました。ただの罵倒ですよね。

finalbenki 『>>私はステラを購読しているけど、このNHKスペシャルは空欄だった。1ヶ月くらい前までなんか調整しまくっていたのだろうか<<

す、すごい…finalvent氏の発言が事前に予言されてる…。
超常現象は本当にあったんだ!

http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20060812/p1#c1155492501
>>この時点では未定だったようです、どうもかなり急にこの日に決まったということのようです。この時間帯では珍しいですね。当然陰謀説がわきそうな…。<<

それともfinalvent氏がシンプルな陰謀論しか脳内に湧かない2ちゃん的「陰謀脳」だってことなのか…いやいやいや! それはねー! われらがfinalventさまに限ってそれはねー!』

 これもなぁ。
 ⇒クッキーと紅茶と - NHKスペシャル「日中戦争」を見ました(2)

# nyanchan 『finalventさんは、本編の「極東ブログ」で論じる度胸が無く、「日記」でのおちょくりで逃げましたね。マスタベーションでしょうか。』 (2006/08/14 14:32)
# yu77799 『余談ですが、Wikipediaの「盧溝橋事件」の記事は、ほとんど私が書いたものです。「発砲者」問題についても、スペースの制約の中、わざわざ6行も費やして触れているのですけれどね。』 (2006/08/14 15:57)

# bluefox014 『finalventさんがどちらのブログで書くのかは、finalventさんの自由だと思いますが。
ただ、「乙」という言葉の意味と言うかニュアンスが私にはわからないので、誰か教えていただけると幸いです。』 (2006/08/15 00:47)

# ni0615 『>(finalventさん)
笑えるとまではいわないけど乙な作品でした。
つまり、この方にとっては「日記」は私的なメモで、「ブログ」は大っぴらなんでしょう。とことん貶してやりたいけど論ずるのはメンドイ、という気分がきっと「乙」なのでしょう。』 (2006/08/15 14:53)
# washburn1975 『「乙」というのは「お疲れ様」の略として使われることが多いですね。
とくに、相手の主張に対し、「印象操作乙」とか「自演乙」などとネガティブな意味を込めて「勝手にやってろ」的に突き放すときによく使われるようです。』 (2006/08/15 17:18)

 「本心は」メソッド炸裂。
 ちなみに、製作大変だったでしょうお疲れさまというだけですよ。「笑えるとまでも」も嘲笑ではありませんよ。と・ほ・ほ。