きっこがふかす206兆円の根拠

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 で。
 なるほど、これか。
 via http://d.hatena.ne.jp/tonmanaangler/20060506/1146914945
衆議院 予算委員会 平成十七年二月十七日(木曜日)

小泉(俊)委員 竹中大臣は、就任当初、不良債権が減ってくれば、銀行が健全化をし企業に資金が回るということを、私は財務金融委員会でもさんざん、十五回ぐらいやらせていただいていますので、そういう答弁をしていたと思うんですが、しかし、現実には、四年たったわけでありますが、不良債権は減ったけれども一向に実体経済には資金が回らない現状なんですね。金回りというのは、やはり資金の量も必要なんですね。そこで、私は、この銀行の貸出残高の推移を見ると、結果から見て、小泉改革というのはやはり景気回復に関しては貢献をしていなかったということを明確に指摘しておきたいと思います。
 次に、資料の四であります。
 これは、国債の発行残高の数字であります。この真ん中に、二〇〇一年三月末現在、このときに三百八十兆円ですね。これは、小泉さんが就任する前の年の、直前の数字なんですね。一番下を見てください。二〇〇四年九月末現在でありますが、何と五百八十六兆円。この小泉内閣の三年六カ月間で二百六兆円も国債の発行が増大をしているわけであります。
 当初、小泉総理大臣は、財政の健全化ということを掲げ、国債発行三十兆円枠というのを言ってきたわけでありますね。しかし、これは、財政再建の観点から見ても、この三年六カ月間で二百六兆円増加という観点から見れば、私はこの小泉改革というのは全く貢献をしていないと思うんですが、この点については、竹中大臣、いかがでしょうか。

 で。

谷垣国務大臣 国債の方は私の担当でございますから。
 確かに、おっしゃるように、二〇〇一年末三百八十兆、それが五百八十六兆になっておりますのは事実でございます。それは、毎年毎年相当な借金を重ねておりますので、こういうふうになってきているわけですが、ただ、そういう毎年毎年国債を出す状況は相当改善してきたと思っております。
 国、地方の基礎的財政収支を見ますと、平成十四年度は五・五%の赤字でしたけれども、平成十七年度には四・〇%になっている。それから、これは私よく申し上げているんですが、この平成十七年度予算では、一般歳出は三年ぶりに圧縮した、それから国債発行高も四年ぶりに前年度より減少することができまして、国の基礎的財政収支も、平成十六年度に比べまして十七年度は三兆円余り圧縮することができまして、今十六兆ぐらいの赤字になっておりますので、私はこういう面ではかなり進んできたと思っております。
 ただ、やはり過去の蓄積、累積というものを払拭するまでに至っていないのは、委員のお示しの数字のとおりでございます。

谷垣国務大臣 先ほどから明確に指摘しておくと繰り返し、リフレインをおっしゃっておりますが、小泉内閣発足後、これは発足が平成十三年の四月ですが、それ以降の一般会計税収の推移は、十三年度決算では、さっき御指摘になったと思いますが、四十七・九兆、それが十五年度では四十三・三兆で、確かに四・七兆減少しているわけですね。このうち半分ぐらいは、定額郵貯の集中満期によりまして利子税収が一時的にはげ落ちた。これが約二・四兆はげ落ちたということになっております。そういう特殊要因が一つある。
 それから、十五年度改正で、国税分、これは要するに多年度レベニュー・ニュートラルというようなことで先行減税をITや何かでやりまして、一・五兆実施をしたということがありますので、こういった点をあわせ考えますと、この間の減収が失敗だったという御指摘は私は当たらないんじゃないかと思います。

 まあ、そういうことなんで、小泉前の107兆円というの比較の文脈ではないのは前回のエントリで書いたとおり。
 ほいで、206兆円というのは上のような経緯。あらためて言うまでもなく、小泉がそれ以前の借金も背負っていましたということ。小泉でもなくてもデフォでやっていたらもっとひどいでしょは、カネを借りると街金と同じ。
 ただ、じゃ、きっこの言うようにここで、それを全部返済するために重税とかしていたらというと、まあ、普通に考えれば日本は終わっていたでしょう。
 っていうか、あまりマジに考える歴史のIF話でもないなとは思うのだけど。
追記
 関連⇒tonmanaanglerの日記 - 小泉批判で財務省は大喜びの巻