朝日社説 格差社会 改革の中で考えよう

 本当に所得格差が広がっているのかどうか。さらにデータを集めて、検証する必要があるだろう。
 係数から離れて身の回りを見渡すと、90年代に入ってから所得格差の拡大をうかがわせる光景が目につく。たとえば、大都市の公園にテントを張って、ホームレスの人々が生活するようなことは、バブル崩壊まできわめて限られていた。

 これは文章の詐術といったものだろう。まず格差は社会学的に十分定義ない、が事実前提。次に印象としてホームレスが都会の公園に、というのだが、ホームレスは以前は別のところに事実上隔離されたようにいた。

 改革のなかで景気回復は進んだ。それを認めたうえで、公正な社会に近づけるにはどうしたらいいか、景気回復の果実をどう分配するか、それを考えよう。

 それは朝日新聞のような戸配のメディアの衰退のなかで進行するのですよ。