朝日社説 石綿救済法 まだ始まりにすぎない

 アスベストが有害だと分かったのは1960年代だ。それなのに、国も企業も被害を出さないためにこれまで万全の策をとってきたとはいえない。
 とりあえずの救済策はこれでスタートする。しかし、被害者の必要に応じた細かな仕組みを補うなど、よりバランスのとれた内容に仕上げていくのはこれからだ。中皮腫の治療法や薬の開発も急がなければならない。

 厚労省も反論してもよさげにも思うが、実は、この推進は厚労省まわりのお役人臭い。これが日本流というのならいいだろうか……確かにこの問題に苦しむ人には救済だ。しかし、公平というものがなくなれば、見えないところで別に苦しむ人もでてくるだろうと思うが……。