ポール・ルセサバギナ曰く

 ⇒見物人の論理: 『ホテル・ルワンダ』を観て、勝海舟を思う。

 上映の後に行われたポール・ルセサバギナの講演から、印象に残る言葉をいくつか記しておく(英語で話された内容を通訳が日本語に訳したものを、さらにメモをもとに要約した)。
 
「昨年、虐殺が行われているダルフールスーダン)を訪れて、何が起こっているのか自分の目で見てきた。かつてルワンダで見たのと同じものだった。チャドとスーダンの国境の村には、かつて28000人住んでいたが、私が行った時には200人しかいなかった。
 しかし、私が本当に辛かったのは、ダルフールからの帰りの飛行機の中だ。機内で見たテレビのニュースでは、ホロコースト60周年の記念式典で大国の首脳がアウシュビッツに集まったと報じていた。彼らの演説の中で、もっとも多く使われた言葉はnever againの2語だ。彼らは『ジェノサイドを二度と繰り返さない』と言っているのに、私はそのジェノサイドの現場を見たばかりだったのだ」