次なるテポドンがデマしたよ、と、さーて、MD発動?

 まさかね。
 話はこれね⇒きっこのブログ: 狂牛病界の内河健
 この話の元ネタはこのあたり。
 これとか⇒Speak Easy:唐木英明先生
 これとか⇒Speak Easy:米合衆国CJD検査への懸念 2
 で、その元はこれとか(PDF)⇒大分感染症研究会 平成16年2月 第5巻第1号 伝染性海綿状脳症にまつわる話題
 ほいで、「Speak Easy:米合衆国CJD検査への懸念 2」をあえてひく。

本文
「  散発型CJDに見えるからといってBSEと無関係だと決める訳にはいかない、と人々は気付き始めていると、Yale Universityの神経病理学講座、外科部門主任Laura Manuelidisはこのように云っている。彼女は1989年実施した研究で、アルツハイマー患者の13 %は実際はCJDに罹患していたことを見出している。
  Manuelidisの成績を含め幾つかの研究は、アルツハイマー症ないし痴呆症と診断された患者の3から13 % は、実際はCJDに罹っていたことを病理解剖の結果から明らかにしている。この数字は小さく聞こえるが、合衆国にはアルツハイマー症が4百万人、痴呆症は数10万人いるのである。これらの症例数で小さい % を使っても、埋もれて公式統計に入らないでいる120,000以上のCJD患者を加えることになる。
  国内牛にBSEを見ている英国およびスイス両国の経験は、散発型CJDの中のある症例はBSE汚染牛肉の摂食によるのでは、という懸念を強めるものである。英国の牧場でBSEが最初に見つかった1986年以降、両国とも散発型CJDの増加を報じている。スイスでは2002年のCJD罹患率は世界中の他のどの国よりも多く2倍あることを見出している。1997年から2000年までは年間8から11人であったスイスでは、以後発生は倍以上になり2001年は19 例、2002年は18例になっている。(編集委註3)
  <編集委註3:本話題誌v3n3において「CJD発症率上昇 スイス」として紹介。>」

 つまり、テンプレ。
 ⇒finalventの日記 - ZAKZAKのユーモア記事「北米産牛肉輸入、ヤコブ病の恐怖」 激藁
 ま、このテンプレだね。
 トリビアだと。

Yale Universityの神経病理学講座、外科部門主任Laura Manuelidis

と、

アメリカのイエール大学の神経病理学、外科部門の主任、ローラ・マヌリディス教授のチーム

 英語風に読むと、「マニューリディス」では?
 トリビアはさておき。
 でだ。
 このあたりまでの話は高校の科学だとちょっと無理かもしれないよねだが、先に進む。
 大分大のPDF資料のほうへ。

経過の概要
 我が国にも発生した「BSE」は庶民生活にもいろんな影響を与えているが、これは単なる食料問題ではない。これは世紀を跨いで“感染症学”に投げかけられた“伝染性海綿状脳症、プリオン病”なる難問題なのである。本話題誌でも過去4回話題を提供したところである。
 昨年7月23日、感染症情報速報メディアProMED上に「合衆国CJD審査への懸念」を唱えるUPI新聞の論文が現れた。この投稿の世話役(Moderator)による紹介文には、論文中にCJDとvCJDとの混同が複数あるので訂正した、という添え書きが付いている。北アメリカにはミンク脳症という奇病が過去にあり、またかなり前から野生のシカ類に “chronic wasting disease” なるプリオン病が見られ注目されている。これらとCJDとには何となく脈絡を想像させるものがあり、こんなこともUPI論説の背景に見える。
 UPI紙論文は、米国内研究者の発言を通してCDCの審査に対する懸念を述べている。話題誌編集委は傍観者の立場からCDCの反応を注意していたが、反応は全くなくこれを黙殺しているように思えた。ところが5ヵ月後の昨年末12月23日、ワシントン州におけるBSE発生である。CDCはこれに対し早々と1月9日に解説論文をMMWRに出した。
 その主張を端的に云えば、米国においては国内発生のvCJDは皆無である、と要約される。しかしUPIの懸念にある米国内CJDの症例全体数ないし増加に関しては言及がない。唯一の数字は、MMWR論文の図内にあるn=1815(9年間)であるが、この数字自体は統計平均値そのものである。UPI記事に対する対応がある程度見られるが、絶対数への考察が欲しい所である。
 以上の2論文を中心に、さらに註記とした抄録を加えて本号での話題として提供したい。UPI紙論文は、大部分が研究者からの取材談話の形式なので読み難いがご寛容願いたい。

 さらに元資料がCJDとvCJDの混乱がある。
 厳密にいうと、CJDとvCJDがまったく無関係ではないかもしれないと考える学者はいる。し、研究も進んでいる。このあたりは、ちゃんと医学研究を総合的に見ること。
 たとえば⇒Sasayama’s Weblog » Blog Archive » プリオン仮説以外の仮説を検証する必要はないのか?
 でも、少なくとも、CJDとvCJDが混乱しているレベルはちょっとお困り。
 ほいで、きっこ様とその愉快な仲間達はご存じないのかもしれないけど、このネタは、UPIです。
 UPIというのは、あれです、単純に言うと、原・理・教・メディアですよ。
 使えるものならなんでも使ってバケツリレーでぱくぱくやっていると、おめーの食っているのは、文鮮明先生の○○○入りキャンディーみたいなことになりますよ。
 UPI系の情報はそれなりに注意して読まないといけないというのは、メディアのイロハです。
 テクニカルにはそんなところ。
 で、それはそれで、唐木英明教授や「ハーバードリスク分析センター」に政治的に問題点があれば、糾弾すべきだとは思う。
 でも。これは…

それで、どうもウサン臭いと思ったら、「アメリカ保存食品製造業者協会」などの生産企業団体が、この「ハーバードリスク分析センター」に資金を提供してることが分かったのだ。

 あのね。
 反戦チョムスキー先生とかね。
 ⇒finalventの日記 - チョムスキーとかチョムスキーとかとさらにしつこく引用付きで言ってみるがそれでも英語
 というわけですよ。
 同じ理屈ですよ。
 それと。
 ちょっとくどいけど、庶民の血税これ以上無駄にしねーでください。という意味で。

アメリカの精肉業界にも、全頭検査をしないで牛肉を流通させる危険性を訴えてる人たちがたくさんいるのだ。

 ⇒BSE全頭検査「限界」 食品安全委、若い牛の除外容認
 過激バージョン⇒BSE騒動の本質
 さらに。

それで今、ある人が、ケータイ端末から一発で日本フードサービス協会の加盟店すべてをチェックできるソフトを開発してくれてるので、それが完成したら、すぐに配信を始めることにした。これによって、どこにいても、ケータイから「狂牛肉を使用してる危険なお店」をチェックすることができるようになるので、10年後に狂い死にたくない人は、ぜひ利用して欲しいと思う今日この頃なのだ。

 それがどの程度の信頼性かわからないけど、がんばってください。
 でも、問題は、お店だけじゃないんだよ。加工品とか化粧品とかも。
 ⇒【安全政策推進室】日本生協連の狂牛病対策について(改訂)
 じゃ、どうするかというと、ちゃんとした科学と政治が必要になるのですよ。
 テポドンぶっぱなしていたら北朝鮮ですよ。平和が国民の民主化を基礎にできているとするなら、その条件は正しい情報と正しい科学です。
 こんな感じ⇒是々非々を貫く科学の復権を
 これも見とき⇒世界のBSE発生状況
 高校で学んだ科学を元にさらに勉強を深めましょう、私もそうしますよ。