もう25年以上前だが連れられてでもないが…

 知人が下宿していた郊外の街。素人女子大生のパブがあるので行こうというので行った。別にどってこない場末の飲み屋で、正真正銘の素人女子大生が普通にいた。なんつうか合コンの二次会みたいなふうでもあるが、正確にいうと私の時代合コンというのはなかった。
 で、なんか一人残されて、暗そうな顔もよく見えない正真正銘の素人女子大生さんとなにげない話をした。私は彼女に別になんの関心がないわけでもないがまそれに近い。どんな話をしたのかよく覚えてないがつまんない普通の大学生っぽい話だ。と、今思い出すのだが、私はもうその時院生でもなかったな。なんか記憶に奇妙なずれがある。
 帰りしな女が送ってくれた。それはそういうプロトコルなのだろう。とそのとき、私はこの女はとてもさみしいのではないかと思った。手を振っていたような記憶がある(普通手を振るか)。自分勝手な妄想かもしれないがその思いだけふと鈍器のように脳髄を打った。どうしていいのかもわからなかった、ので、その光景が記憶に残っている。
 もちろん、それはそれだけの話だ。その先はない。