日経社説 消費者不在のWTO農業交渉では困る

 出だしがギャグだ。

粘って、粘って、粘り続けて、だが最後には力尽きて陥落する。そんな不毛な交渉パターンはもう繰り返すべきではない。

 日本は精米に778%、コンニャクイモに1706%、落花生に737%、でんぷんに583%という法外な関税をかけている。WTOでは上限関税の導入を断固阻止し、できるだけ多く例外品目を確保する交渉方針をとっている。輸入品をせき止め続けない限り、日本人の食料源である国内農業は滅びる、という悲観的な見方をしているからだ。
 本当にそうだろうか。欠けているのは消費者の視点である。関税削減で低価格の輸入農産物が流れ込めば、たしかに一部の農家は打撃を受けるだろう。だが価格低下は消費者全体の利益となり、日本の農産物需要の拡大にもつながるはずだ。

 それはそうとして、こうした高関税品はどう加工されているのだろうか? 
 落花生の関税がなくなると千葉の南京豆は壊滅するか…それは、ちとな、困った、三文字。