今日の新聞各紙社説は…
テロに対する社説は特に読むべき内容がなかった。しかたないといえばそうかもしれないが、ある意味、スペインでのテロに対する論考が甘かった延長ではないのか。
また、なにかと「日本は」という振りと、「イラクの悪化」というが、EUとイスラム過激派の関連には各紙ともふれない。ハマディネジャドの問題も結局は日本のマスコミはネグった。ゴッホ監督暗殺も事実上スルーしている。マスコミがいまだ冷戦の構図のなかでしか思考できないうちに中国との利害関係に埋没しているのだろう。
余談のように言うとそうしたなかで、実は問題なのは保守論壇ではないのだろうか。反米親米の構図に収まってチープなナショナリズムにしか妥協点を得ない。しかし、そのチープなナショナリズムというのはある意味で、ごく普通のナショナリズムでもある。些細なことだがfinalventなんてプチウヨじゃんとか言う香具師、世界の空気を知らなすぎ。ま、つまり、そんなレベルには議論はない。それを議論に揺り返そうとして必死な勢力の奇怪な突撃が目立つだけなのだろう。
他の話題は特になしか。タイム誌問題も朝日以外はスルーを決め込んでいるあたりに、日本のジャーナリズムは終わっている。その朝日もだが、実質は苦笑レベルでしかない。うまい具合にモデレートな知識人だけで小さな朝日に作り直すほうがいいのではないかと思うが、それこそがまさにできないことなのだ、というのが、実は朝日の問題なのだ。朝日の良心なり思想は実は二次的な問題なのだろうと思う。
●日経社説 実現性を重視した自民党新憲法要綱案
気が乗らないが、やれるならやって味噌。
●産経社説 自民改憲草案 「国の姿」なお議論が必要
阿呆臭。
●産経社説 ロンドン同時テロ 戦う姿勢明確にしたG8
この話題で産経に期待するのは無駄かと思ったが、無駄でした。
●毎日社説 G4決議案提出 恐れず、怯まず、巻き返せ
正論といえば正論だが、面白くはない。
意外なキーは、シュレーダーのヘタレではないかと思うが。
EUのヘタレは効いたなぁという感じだ。
●毎日社説 英同時爆破テロ 卑劣な脅しに屈するな
やはり特に内容はない。杜撰に物を考えている感じがする。
英国のテロがイラク戦争に関係するのなら、イラク南部サマワに陸上自衛隊を派遣した日本も決して人ごとではない。サマワでは最近、陸自を狙ったとみられる路肩爆弾が爆発するなど、不気味な事件が起きている。
●読売社説 [自民憲法草案]「民主党も早く議論を集約せよ」
●読売社説 [英同時テロ]「国際秩序への挑戦は許せない」
内容なし。というか、悪文。
●朝日社説 米記者収監 問われる「報道の自由」
これも特に内容はないのだが。
しかし、最近では、米軍グアンタナモ基地での米兵によるコーラン冒涜(ぼうとく)を報じたニューズウィーク誌がその記事を取り消すなど、「匿名」の取材源に頼った報道への国民の信頼が薄らいでいるのも事実だ。司法当局が強く出ている背景には、こうしたメディア観の変化があるように思われる。
そうなのか? それはあまりに朝日の立ち位置を安易にしているのではないか。
●朝日社説 英同時テロ あの悪夢がよみがえる
内容はない。