今日の新聞各紙社説は…

 主要なテーマは、明治安田生命関連の生保のことだが、これは世間ではだいたい知られていたことだった。それを社会の声に吸い上げない全体システムとして実は新聞も機能していた、と、そのバックレ度が格社説のいかがわしさになっている。が、それはそれほど大したことでもない。もともとそういう制度だったのだし、事実上、これまでの日本の社会は生保にそれほど機能が期待されているものでもなかった。
 へぇーうまい汁が吸えそうじゃんということで外資が寄ってきているが、れれれうまくないかもというのが現状で、広告屋と併せて珍奇な光景を見せ、これに高齢化した年寄りのボケが相まって、地べたではユーモアというべきかのような世相が展開しているのだが新聞記者はまたネグる。そんなもの。
 郵政国会については、なんだ民主党という感じが私には強い。そのあたり、苦笑するのか息巻くのかが私と朝日の差異なのかというのは冗談である。
 郵政民営化が本当によいのかと言われると私はわからない。他の選択があるとも思えないこともある。ま、他の選択があるとよというのは机上論ではなりたつ。日本経済健全化の机上論のように。

●日経社説 際どい採決が示す郵政民営化の試練

 それにもまして問題なのは、郵貯簡保の資金の大半が財政赤字の補てんや財政投融資に使われている現状が変わらない可能性が大きいことである。政府の強い関与によって郵貯簡保が民営化後も「国債引受機関」として機能し続ければ、財政規律は引き締まらず、国民の貯蓄の生きた使い方にはつながらない。

 激流が始まってその目はないと思うが。

●産経社説 NHK不祥事 目に見える再生指針示せ

 しかし現実はさらに厳しく、今年五月末には九十七万件に上り、このままでは百万件を超えるのは確実とみられている。
 未契約者の多さにも驚くが、支払う意思を持ちながら拒否する視聴者の急増は、受信料収入に頼るNHKにとって極めて深刻なはずだ。そうした危機感を首脳陣はじめ職員がどれほど実感として受け止めているだろうか。

 持ってないし、持つわけもない。だって、経営に危機はないのだから。

●産経社説 明治安田社長辞意 古い業界体質から脱皮を

 外資との競争、保険商品の複雑化など環境の変化はすさまじい。契約内容のわかりやすい表示や営業職員の意識改革努力は始まったものの、十分とはいえない。今回の問題は生保業界全体で真剣に受け止め、古い体質を切り崩すきっかけにすべきである。

 地べたにすわるとそう単純な話でもないのだけどね。というか、生保なんてこれまでそれほど選べるものでもなかったし。そして、今外資は…。

●毎日社説 5票差可決 薄氷の上を歩き出す小泉首相

 何度も指摘してきた通り、今の法案は、民営化という「名」さえ残れば、それでよしという骨抜き法案だ。

 というところに毎日は固着しているので、なーんも見えてこない、という一例。

●毎日社説 明治安田不払い 業界は総点検で不信の一掃を

 特にどってことはないのだが。

 生保業界は銀行の窓口での生保商品の販売が拡大し、従来の営業手法の見直しを迫られている。だが、大事なのは契約者のニーズに応えることだ。生保は国民に安心を提供する仕事である。私企業だから利益追求は必要だが、原点に忠実な生保が結局は消費者の支持を得られるのではないか。

 なんつーか、この文章の感性に私はぞっとするのだけどね。っていうか、オメー、亜流マルキスト

●読売社説 [明治安田生命]「違法未払いはどれだけあるのか」

 読売もこのネタか。特にどって話でもない。

●読売社説 [郵政法案]「『薄氷可決』で厳しさ増す参院審議」

 民主党は、不信任案提出による徹底抗戦を避けた。その方が、自民党の反対派議員も結束して反対票を投じやすく、廃案に追い込む可能性が高まる、という判断があったようだ。
 民主党には、法案を廃案に追い込み、首相が解散に打って出れば、自民党は分裂し、衆院選で勝てるという、政権獲得を視野に入れた計算がある。
 だが、多くの有権者にとって、郵政民営化法案をめぐる攻防ばかりが目につくのでは、「政治」が、遠く見えるのではないか。

 ふーんと言いたいところだが、ま、そゆことかな。

●朝日社説 生命保険 信用こそが財産なのに

 これは世間では噂されていた。表面化するのは、どういうタイミングなのだろうか。いずれにせよ、この差が生保のクオリティでもあった。
 この手の問題の根は深いと思う。
 そういえば…と言うにやばいのでやめ。

●朝日社説 郵政法案可決 わずか5票差の衝撃

 しょーもないクサシだなと思って読むと締めはこう。

 首相はこれ以上の法案修正を否定するが、当然である。ポスト小泉をにらんだ動きも強まるだろう。その中でどう指導力を取り戻し、民営化にこぎつけるか。背水の陣で臨んでもらいたい。

 よくわかんね、朝日が。
 民営化を推しているというなら、朝日が昨今先輩風を吹かす民主はどうよなのだが。