今日の新聞各紙社説は…

 都議とアフリカ問題G8だろうか。あらかたは個別のとこで言ったので全体的にはなし。
 ある意味で現状ダルフール問題は鎮静化している。というのは、殺しまくったからだ。民衆の生活地域にヘリの空爆があってそれ以降の自治の対応しようとすれば内戦というわけだ。どう見てもスーダン政府による民衆虐殺でしかありえないのをきれいに口を拭った今のこの日本のジャーナリズムの光景はなんなのだろうか。
 戦争の悲惨、平和への願いとかいいながら、実は日本は日本の戦後で歴史を閉じ、それ以降の世界を見つめてはこなかった。
 ただ、この陰惨な自己欺瞞から自分が免れているわけでもないとは思う。そして、単純に倫理なりイデオロギーなりでいきりたっても意味はない。

●日経社説 都議選で進んだ二大政党化

 くだらね、で終わりかもだが、今回生活者ネットワークの動向を見ていると、民主に吸収される様子はわかるし、そのあたり、共産党のいきり立ちが目立った。という意味で、二大政党化でもあるのだろうが、現実には公明党のキャスティング・ヴォート化がすすみ、これが非常によくない。悪政党とかではなく、政策を暈かしてしまう機能として働き、実質的なところで特定の集団というか層の利益が浮かび上がるからだ。それじゃ日本はやってけないのだよという政治意識のない集団でもある。公明党批判をタメにしたいわけではなく、内部にはけっこうな学者もいるのだから、きちんと全体ビジョンを出していく政党になればいいのだが。

●日経社説 G8は自助努力重視のアフリカ支援を

 それはとりあえずはそうとも言えるのだが、なんか、机上論臭い。

 2日には世界十都市でアフリカ支援のためのロックコンサートが開かれ、首脳会議に檄(げき)を飛ばした。だが、アフリカへの関心が高まることはよいとしても、単純に額を増やせばよいというものでもない。

 偉そうにこくけど、とりあず、がんとAUにカネを落としてスーダン政府による虐殺を抑止する手だては打つべきだった。知らないのか、日経。

●産経社説 遺棄化学兵器 すべて旧日本軍の責任か

 このあたりは阿吽が必要だろうな。中国人の立つ瀬がないところに言葉で追い込んでもキレるだけ。ただ、言質の使い方は彼らのほうが上。

●産経社説 郵政民営化法案 早急に処理して新課題へ

 お、これは正論。よいぞ産経、たまには。

●毎日社説 DNA型情報 法制化して公明正大な運用を

 なんかいまいち焦点がぼけているのはなぜか。
 英国の現在の動向などにもふれず、日本ローカライズな問題にしているのも、はて。
 ま、背後は、警察というか警察国家の問題があるのだろうか。よくわからん。

●毎日社説 都議選 民主党にも風は吹かなかった!

 こ、これもなぁ。
 争点のない選挙になんの意味があるのだ。正確にいえば、争点を作り出せない政党になんの意味があるのか。

●読売社説 [郵政法案採決]「政党の責任ある姿勢が見えない」

 なんか、こー、腰の定まらないこと言うよ読売。
 というか、小泉による自民分裂というか、そこまでなくても解散にびびってるのではないか。こういうのもなんだかな。

●朝日社説 アフリカ支援 お祭りで終わらせるな

 あーむかつく。

 経済だけでなく、平和を定着させるための協力も欠かせない。内戦後も混乱が続くスーダンが典型だ。アフリカ連合(AU)が始めた地域的な取り組みを先進国が支援する。そんな協調の枠組みをもっと広げる必要がある。

 なんのことはない中国様の顔色伺ってダルフール問題を内戦構図に埋没させてやがんの。スーダン政府による民衆虐殺をネグリまくりやがって。

●朝日社説 民主党 一息つく場合じゃない

 このところの朝日新聞民主党への先輩風誘導はだいぶ醜い地点にまできたなと思う。都議選予測も主張にずらしこんだわけだが。対公明ならわからないではないが、対自民なのだろうか。おまえら古過ぎ。