今日の新聞各紙社説は…

 朝日のNPTの話が中国様のご意向で酸鼻な状態になるかと思ったがそうでもなかった、とか言ってみたものの、CRIなど中国ニュースを見ていると、どうも現政権はNPTを好意的に受け止めている気配はある。基本的に中国も核削減に反対でもない、というか、南米・アフリカ問題を結果的に抱えた中国もそう愚かではない。
 余談だが、誰も明言しないみたいに見えるが、核管理においてもっとも称えられるのは私はプーチンだと思う。ここで彼ががんとがんばり米国と歩調を合わせているから核テロがないのだ。
 ところで、EUの命日話は明日なのだろう。こんなの予定稿書いておけとも言えるが、シラクの泣きべそが出るまでは公開できないから、間に合わなかったのだろう。
 他、どうも社説のクオリティが低いなと思う。
 繊維問題でも触れたらどうか。

●日経社説 宇宙開発、戦略練り直しを

 説くに時事的な意味合いはなさげ。

●日経社説 中国は為替制度の改革に着手すべきだ

 どってことないけど、このオチを書くギャグセンスは[hoge]。

改革を先送りすればするほど、変動制移行の衝撃は大きくなる。本来は2、3年前に着手すべきだった。

●産経社説 交番の充実 治安回復の切り札となれ

 治安回復の大きなカギを握るのは「交番」といっても過言ではなかろう。

 過言です。警察のシステム的な問題ですよ。

 交番に勤務する警察官への住民の期待は大きい。それだけに、住民に親切で労をいとわない、街の「おまわりさん」の出現が今こそ求められているのではないか。

 馬鹿言ってんじゃないよ。
追記
 問題の改善は「おまわりさん」の個人的な努力によるものじゃない、というのは、そうなのだが、実社会のありかたとしては、身近なおまわりさんがしっかりしてほしい。と、ちょっと、この項は言い過ぎだったかと反省。

●産経社説 ES細胞研究 進展状況に即した論議を

 遅出しじゃんけん。

●毎日社説 在日米軍の再編 負担軽減の前提を崩すな

 何がいいたいのかよくわからない。問題は、単純なことで、普天間基地を廃止にする。海兵隊の大半はグァムに移す。沖縄の米軍基地と訓練場のいくつかを本土に移転すればいいだけのこと。
 軍事のことをまともに考えることと、沖縄も日本に編入したのだから本土も痛みを伴わなくてはならないということ。

●毎日社説 視点 リーダー不在 松田喬和(論説委員)

 これは社説? っていうか、これって与太話じゃないの。

●読売社説 [アッバス訪米]「和平への流れに弾みをつけたい」

 なに言ってんだかという感じがするのは、みんな一度アッバスを潰したことを忘れているからか。

●読売社説 [エネルギー白書]「日本を脅かすアジアの消費拡大」

 ダメな社説の典型例みたいな感じ。
 執筆子、サハリンプロジェクトとか知らないのだろうか。

●朝日社説 東証の上場 この案では無理がある

 この問題は背景がわからないので、言及を控える。

●朝日社説 核不拡散 外交を再起動しよう

 もっと陰惨な社説になるかと思ったが、これはそれほどひどくはない。

 米国がCTBTを批准すれば、中国など他の国を引き込む力となる。核実験の追放は、新たに核を持とうという国への歯止めにもなる。不拡散を重視する米国の利益にもかなうはずだ。

 「米国がCTBTを批准すれば」というのはありげな反米というわけでもないし、そこを中国に絡めるのもなんだが、このあたりの発想はごく常識的なものだ。というか、朝日にもまだ常識は通じる。
 カットオフ条約について触れないあたりが、だめだなぁというのはあるにせよ。