酒…

 私は20歳になるまでほとんど酒は飲まなかった(梅酒とかワインとかくらい)。
 20歳になってもさして飲まなかった。
 ウィスキーで思い返すと、ホワイトというのをなんどか飲んだ。レッドとかいうのは飲めたものではないなと思った。ダルマとかは旨いとも思わなかった(日本の酒だなぁこりゃと思った)。横須賀の叔母から父が貰ったのか買ったのだかセブンクラウンがあってときおりくすねた。他にシーバスリーガルとかあったように思う。21年ものとかもあり、飲みやすかった。
 ワインは適当、ビールは適当、日本酒は適当。若いってすごいなと思う。
 そのうち、自分なりの嗜好というのが出てきて…そして、そのうち、不味い酒は飲めなくなって、とか、言いながら、カクテルがけっこう好きだった。
 我ながら香料とか苦手とかいいつつ、傍らでゼリビーンズとか喰うようなやつなので、矛盾している。
 酒はもう思い出の領域。
 自分は少しずつ死んでいる。酒を飲んでいた自分はもう先に死んだようなもの。