今日の新聞各紙社説は…

 憲法記念日なので書き置き社説。毎度くだらないのだが、意外と産経のがよかった。もっと無意味なラッパを吹くのかと思ったら現状がよく認識されている。
 ウォルフレンが言うように、改憲というプロセスが重要なのだ、その過程で日本人が自覚するのだ、というのはあるかもしれない。九条とか前文は触れず、とりあえず、無意味な参院を削るとか、ま、試しに無理のない範囲で改憲してみるってことで、ひとつ、っていう感じだが、そういうことがうまくいかないのが日本の現状だろう。
 私は基本的に改憲否定論者だ。改憲する理由もさしてうかばないし、この憲法を歴史文書として後代の日本についでもらいたいと思っている。これは一種の暗号でもあるのだし、後代が解くのを期待したい。
 と、いいつつ、いわゆる改憲否定というのは、戦後の米核傘下の平和論と同じで、触らぬ神に祟りなし、九条というお札をキョンシーに貼っておこういうものだろう。大衆とはそんなものというのをどう否定的に見るか肯定的に見るか。
 ちなみに。私の憲法論みたいのは以下。
 ⇒極東ブログ: 試訳憲法前文、ただし直訳風
 ⇒極東ブログ: 尖閣諸島、領土と施政権

 ⇒極東ブログ: 領有権=財産権、施政権=信託
 ⇒極東ブログ: The high ideals controlling human relationship

 ⇒極東ブログ: 民主党の国連待機部隊案は正しい

 そして、国連の問題というところに極東ブログでの関心は動いていった。国連が糞であり、そして中国と国連のシステムがスーダンの無辜の民衆を殺しているに等しいとも思えた。もちろん、そのシステムは米国も同じだろう。それでも、日本の市民派?はイラクなどイデオロギー的な政治マター一色となり、グローバルな構造とダルフール危機が投げかける人間の生存の根幹の問題を失ってしまった。

●日経社説 成熟した民主国家にふさわしい憲法に

 どってことない。

●産経社説 憲法記念日 「不磨の大典」に風穴を まず9条と改正条件の緩和

 パスかと思って読むうちに、これがそれほど悪くない。

●毎日社説 憲法記念日 改憲への原則3点を確認する

 そんな三原則知らん。そもそも憲法というのは国権制御なので、そんなこともわからん馬鹿たれが多くて困る。と、ま、そうなのだが、そのあたり、多少変化もあるか。しかし、骨格は変わらない。

●読売社説 [航空管制ミス]「プロの誇りは失われたのか」

 パス。昨日書いた以上なし。

●朝日社説 世直し気分と歴史の重さ 改憲論議を考える

 わけのわからん文章なのだが。

 しかし、9条の平和主義は、過去の過ちは繰り返さないという日本の不戦の証しでもある。これがあるからこそ、和解への取り組みが不十分でもなんとかやってこられた。もし9条を変えるのなら、その前にきちんとしておくべきことがあるのではないか。

 アメリカの傘から中国様の傘? まさかね。