今日の新聞各紙社説は…

 各論をしょこしょこ書いたのでもういいや。

●日経社説 デフレ脱却、慎重な見極めを

 このあたりですね、ま、穏当なのでしょうね。
 リフレ派は変わらずということのなのでしょうね。

●日経社説 目に染みる緑の価値をかみしめて

 あれです、俳句ですよ、日経も。
 私の俳句は余芸ですが、日経のは悪い洒落です。

 環境省の案が最良かどうかは別にして、温暖化防止に税制を活用するのは一つの自然な選択ではないか。

 以前の論旨と変わってねぇ?

●産経社説 日印首脳会談 「経熱」で中印にクサビを

 このラッパもなぁ。っていうか、おまえらインドのことわかってなさすぎ。って書くとおまえさんはと脊髄反射を受けそうだけど、わたしゃインド人と数年身近に過ごしましたよ。インドの心ってものがあるんですよ。あれ、あの、ヒッピーとかのあれじゃなくて。と書くと放言ぽいのでひとつエピソードで補足すると…
 カルカッタ郊外の寺院でれいのインド神の像がいろいろ売っているわけです。あれです。ムゲン堂みたいな感じっていうか。で、おもしろいのがあるからつい買ってたら、インド人に怒られたとです。インド人曰く「これは、神様なんです。神様を大切にして思う気持ちで買ってください。かざりじゃないんです」と小一時間。自分ではすっかりインド贔屓でいたつもりだけど、インド人の信仰とかどっかでただのエスニックぅくらいにしか思ってないわけだった若造の私は、なにか、なんていうのか、大英帝国に蹂躙された歴史、それでいて英国を尊重できるインドの心みたいなのを思いましたよ。

●産経社説 王毅大使発言 うやむやに終わらせるな

 国連での中国のほざきにはただただむっと来たが、この外交調査会講演の話は逆の印象をもった。王毅大使が正しいのではないか。もちろん、理でいうなら、アンオフィシャルなものをオフィシャルに出すのはルール違反だが。このあたり、中国にわかりやすいルール表を出しておくべきだと思うというか、中曽根時代はそれがある程度なりった関係でもあったわけだ。

●毎日社説 首相訪印 戦略的な協調関係を築け

 これもひどいなぁ。インドの文化や人々がまるで念頭にないからこうなる、ということは、これまでインドというものに関わってこない人が、政治という土俵だけで頭でかっちに議論しようとするとこうなる。しかし、社説の読者というのはふつーの人なので、そこでどう日印がイメージされるかが重要。それに日印の民間交流の歴史というのはあるわけですよ。そのあたりから取材して書いてみてはどうじゃ(noneko風)。

●毎日社説 みどりの日 国民運動で森を育てよう

 これもひどい議論だなぁ。森林整備は技術と施策の領域ですよ。きちんと政治をせいと小一時間。国民運動は関係ない。

●読売社説 [尼崎脱線事故]「ダイヤ優先主義が惨事を招いた」

 もうめちゃくちゃ。

●朝日社説 インド訪問 首相は戦略を語れ

 毎日・産経の同項目参照。

●朝日社説 北朝鮮の核 「6者」に戻るしかない

 中国様言う言うですが。

 北朝鮮が2年前に再開した5千キロワットの原子炉の運転を止めた。動いていれば外に出てくるはずの水蒸気が今月初めの時点で排出されていないことが米国の衛星写真で分かった。
 北朝鮮の真意は不明だ。だが、燃やした核燃料棒を数カ月かけて冷やし、再処理すれば、核爆弾の材料であるプルトニウムを取り出すことができる。
 そうなれば、北朝鮮の核をめぐる問題はますます深刻になる。核不拡散条約からの脱退を一方的に宣言して、あとは好き勝手に核を開発するというのは通らない。北朝鮮は核燃料の再処理をしてはならない。

 すごい文体。
 あのですね、北朝鮮が原子炉を停めたのはプルトニウム取り出しです。核兵器開発するよ、とそう言ってるのだし。
 なんか、こうしたヘンテコな文体に見えるけど、一種の朝日的自己催眠の儀礼なのかも。