切隊 私は誰かの親になってその未来を見届けられるほどの時間を持っていない

 事情には関心ないのだが…

そもそも、私は誰かの親になってその未来を見届けられるほどの時間を持っていない。言うなれば保証期間の切れたソニー製品みたいなものだ。伴侶にしたって同じで、どんなにそのときは好きあった仲だとして、いずれ残された片方がより長い時間を過ごすことになる。そりゃあ私の両親だって結婚を望んでいるし、私も子どもが欲しいが、私には私なりの事情を持って生きているなかで誰も困らずに済む方法を考えたら積極的に童貞を保全し世間で波風を立てつつもいつ何があってもいいように暮らすしか選択肢はないのである。

 わけあってよくわかるが…丹マリとかという意味でもないが、人生にくずおれていくのも人生というか、辻井喬のような息子もあるかもしれない、津島祐子のような娘もあるかもしれない。己の刺客を残して世を去るも一興。
 およそ、この己なるものをこの世界に連れ出した何者かは己の命(いのち)を越えてその命(めい)を下さんとするかもしれない。
 という以前に、女に溺れていく、酒に溺れていく、博打に溺れていく、というのは、男たるものの本懐でもある…実際はそうできずに中途半端な者たちが溺れたように見えるだけのようにも思うが…ま、この分野について情けなくも本懐なき私としてはさして言えないが。
 ま、とかなんとか言っても、仕事をするに邪魔なものは邪魔なので、ま、該当の個別の案件については粛々と仕事を進めるが吉。