教育と階層格差、そして消費

 学歴別で見ても、どの学歴でも学習時間は減っているが、大卒の父を持つ場合は130.2分から96.5分に34分ほど減ったのに対して、中卒の父を持つ場合は79.3分から32.7分へ47分ほど減っている。大卒の母を持つ場合は、123.2分から106.3分へ17分の減少だが、中卒の母を持つ場合は、86.5分からわずか27.4分へ60分近い減少である。
 このように、高校生全体として学習時間が減少している中でも、より高い階層ほど減少幅は少なく、より低い階層ほど減少幅が大きい。特に母親の学歴に高低が子どもの学習時間の多寡に影響を与えているのである。

 その論理で考えれば、女性の高学歴化はその後も継続するから、母親の学歴の高低が子どもの学習時間の多寡を規定するという傾向は、今後も続くということが予想できる。そしてそれは最終的には階層格差の拡大につながるということでもある。

 メモ。