買収に恐怖心

 「このままで外資が来れば、のみ込まれてしまう」。今年2月、藤沢薬品工業との合併を発表した山之内製薬の竹中登一社長は、理由のひとつに買収への恐怖心があったことを明かした。
 東京証券取引所に上場している山之内時価総額は当時、1兆2千億円前後だった。20兆円を超す米ファイザーなどから買収提案されれば、ひとたまりもないとの判断が働いたわけだ。