台湾外交部長がシンガポールに「暴言」 蜜月にすきま風

 おやま、という感じだ。
 昨今の台湾を見ていると、随分焦って走り出している印象があるが、なぜなのだろうか。そのあたりの俯瞰ができないのだが。

 しかし、リー・クアンユー氏の長男、リー・シェンロン・シンガポール首相が、副首相からの昇格を控えた今年七月に台湾を訪問し、陳水扁総統などと非公式会談したことに中国が猛反発。シンガポール大使召還を示唆するなど、リー・クアンユー時代にはみせなかった揺さ振りをかけ始めていた。台湾ではシンガポールがそうした「圧力」に耐えかね、外相の国連発言などが飛び出したとして、「中国に媚(こ)びて台湾を罵(ののし)るシンガポール」(自由時報)など厳しい論調が広がった。
 二期目に入った陳政権に中国側の圧力が強まる中だけに、台湾側では東南アジアの拠点だったシンガポールへの対応を見直す動きもあり得る。

 そう単純なものでもないだろう。