毎日 発信箱:プリオン 瀬川至朗(科学環境部)

教授の考えはこうだ。プリオンは死滅させることが困難な奇妙で恐ろしい病原体で、一度感染すると100%死に至る。プリオンを食べてから発症まで50年以上かかることもある。今、可能な対策を積極的にとらなければ、食の安全はどんどん衰退していく−−。
 全頭検査を支持する教授を米農務省は再び異教徒扱いし、無視している。本当に異教徒かどうか。日本政府は教授を日本に招き、意見をじっくり聞いてみてはどうか。

 バカみたい。全頭検査が無意味なのは今の科学で合理的な結論だ。その合理性を支持することが食の安全だ。
 スタンリー・プルシナーが全頭検査を主張するというなら、その合理性を大衆にわかりやすく書くのがジャーナリズムのつとめだろ。