今日の大手紙社説
どこもアザデガン油田の話を扱わないものだなと昨日エントリを書いたが、日経から出ていた。まあ、穏当なところ。
日経新聞社説 核不拡散で意味あるイラン油田開発撤退 :日本経済新聞
まあ、妥当な社説でしょう。他紙はこれが書けないのだろうか。
それと。
その空白を埋めるように中国企業は70%の権益を取得している。主要国はイラン外交で足並みをそろえる必要がある。漁夫の利を得ようとするような行動を控えるよう、日本は米欧と連携し中国に求めるべきだ。
このあたり、日本の利権が中国様に奪われたとか騒ぐ人がいるけど、この油田の地雷性を考えろよ。
毎日新聞社説 社説:北方領土問題 見過ごせぬ大統領発言 - 毎日jp(毎日新聞)
なんなんだろこの変な意気込みは。
日露関係を発展させることは東アジアの安定に必要であり両国の利益にもなる、と大統領も認識しているだろう。ならば、北方領土訪問がどういう意味を持つかはわかるはずだ。日露関係の重要性を踏まえた冷静な判断を求めたい。
高校生じゃないんだから、両国の利益をどかんとテーブルに載せてから家。
朝日新聞社説 武富士破綻―貸金業市場をつくり直せ : asahi.com(朝日新聞社):社説
なんか、いいなあ、この他人事感はと思った。この問題ではかなりの人が痛みを覚えている。正義の陰で痛みを覚える人もいる。正義ののっぺりとした顔で社説なんか書くのは恥ずかしいんだよと執筆陣の一人も思わなかったとしたらなさけないことだ。
朝日新聞社説 学級・考―窓を開け、風を入れよう : asahi.com(朝日新聞社):社説
小5、小6ともなると、運動のできる子、苦手な子、アニメ好きの子といった小グループに分かれ、違うグループの子との接触はほとんどなくなる。中学では、同じクラスで「あの子の名前何だっけ?」も珍しくない。
そんな感じはする。
小さな孤島で羽を寄せ合い、傷つくのを恐れる。学級や学校はいまやストレスいっぱいの空間かもしれない。我慢を重ねた感情はときに破裂し、暴力になり仲間や教師に向かう。グループ内では誰かに「いじられキャラ」を演じさせ、発散する。いじめにエスカレートしても、外からは見えにくい。
のびのびとした人間関係を築く力はなぜ、こんなに弱ったのだろう。
多くの教師や研究者が指摘するのが家族と地域社会の変容だ。兄弟、祖父母、近所のガキ大将、地域の大人。そうした異質な人とふれあう機会がめっきり減り、子どもは他者との関係のつくり方が未熟なまま、学級集団に放り込まれる。様々な問題行動の背景を、こうとらえることもできよう。
昔も別にのびのびしたわけでもないし、地域社会の変容はあると思う。
ただ、その先の朝日新聞の考えは違うと思う。
増えた先生を臨機応変に組みあわせ、1学級を複数担任にしたり、子の状況に応じて学級の人数を考えたり。学生や地域のボランティアが入り、子どもとの斜めの関係を持ち込むことが有効だ。違う学年との交流授業や運動会といった行事も、大事にしたい。
学校を小さくしたほうがよい。子供たちを多元的な関係のなかに取り入れるようにしたほうがよい。少なくとも、子供をまさに「供」というように、上下関係の集団のなかで自律性を持たせるほうがよい。
⇒赤塚不二夫のこと: 極東ブログ