今日の大手紙社説

 大連立バカ騒ぎになっている。くだらねーな。これでメルケルをネグったら目も当てられないと思ったら、朝日は言及だけはしていた。けど、議論は破綻。つまり、大連立をメルケル流に考えたくないってこと。
 読売・毎日、日経の大連立論は、政局しか考えないのかお前ら的で、なんというのかエンタとしてはいいけどくだらなすぎ。
 という中で産経がきちんとした社説を書いてびっくり。しかも特措法を泥縄だと下した。安倍ちゃん時代にそれを言ってのけたらたいしたものなんだけどね。私は小泉時代から言っているけどねと一応付け足しておくよ。
 ⇒極東ブログ: 香田証生さん殺害に思う

日経春秋 春秋(11/3)

 こりゃいい話だよ、うほっ、っていう感じ。ただし、話は逆説的に嫁。
 つまり。

有三の意見はこうだ。「公布した日こそ新憲法ができた日だ。公布しなければ施行できないのだから」。一方、衆議院が選んだのは施行日の5月3日。有三の言い分を認めると、明治天皇誕生日を祝う旧憲法下の明治節が新生日本を象徴する祝日になってしまうことが話をややこしくした。

 あの時代の人の心情はなかなか現代日本人からわからないけど、ようするに明治節を温存した山本有三GJということだよ。
 どうでもいいけど、私は、山本有三の本も読んだよ。今では誰も読まないのではないか。路傍の石にはカラマーゾフの兄弟の影響もありとか。

日経社説 ねじれ国会揺さぶる首相の連立提案

 とまここにも政局から考える人がおり、と。

 また、大連立に踏み込むなら、自民、民主両党間で外交・安保だけでなく、消費税や年金改革、地方再生、農業改革などの重要課題での一致が不可欠の条件となるが、そうした課題ですぐに両党が一致するとは考えにくいのも事実である。

 話の順序がまるで逆。

産経社説 【主張】党首会談 大連立の前に政策協調を

 いや狐に摘まれたみたいだ。この社説、正しいよ。

 そもそも、首相が実現すべきだと考える政策とは何か。衆参のねじれ現象で政府の思い通りに法案が処理できなくなり、それを一挙に解決する方策として大連立を呼びかけた、ということなのだろうか。
 現状で首相の最優先課題は、テロ対策特措法の失効で中断したインド洋での補給活動を、早急に再開することにあったのではないのか。

 そのとおり。

 会談では、自衛隊派遣のあり方に関する恒久法の制定問題も話し合われたという。インド洋、イラクとその都度、特措法で乗り切ってきた泥縄的な対応から脱皮し、国際貢献のために自衛隊を随時派遣できる法体系づくりは欠かせない。二大政党のトップが、安全保障政策の基本的な方向性について協議することの意味は大きい。

 いやまったくそのとおり。
 ただ、「特措法で乗り切ってきた泥縄的な対応」っていまさら産経さんから聞くと、ここは、苦笑しますよね。
 いずれにせよ、政策先にありき。

毎日社説 大連立提案 民主党が拒否したのは当然だ

 これもまたよくわかんない社説。公明党シンパということか。
 っていうかなんのための大連立かというと当面は給油問題でしょ。大連立が先にあるのではなく、単純に言えば対米問題。そのあたりもう、すこんと抜けて政局ばかり論じるみなさん、ごきげんいかかですか。

読売社説 沖縄集団自決 禍根を残しかねない政治的訂正

 放言めくけど禍根を残していいんじゃないの。左右ともに国家と教育の関与が好き過ぎ。くだらない。

 例えば「『集団自決』においこまれ」という記述の前に「日本軍によって」が加えられた。
 訂正しないと、なぜ学習上の支障が生じるのか。検定意見と辻褄(つじつま)が合わない訂正申請が認められるなら、教科書検定結果は政治介入で覆せる、という前例を残すことになる。

 集団自決というのはあった。そしてそれは、軍令の有無はわからないけど、「日本軍によって」というのは概ね正しい。たた他者が強いる自決というのは文章として変な感じがするが、米軍によってではない。残るは「自主的に」だろうか。いや歴史・政治の問題ではなく、「自主的に自決」は「馬から落馬する」の感がある。
 放言で言うけど、左右というかないちゃー沖縄のこと知らなすぎだよ。県民大集会がどの程度の規模だったかもどうでもいいけど、沖縄はもっと多様だし、もっと苦渋の歴史を秘めている。それは最終的には日本史に統合されなければ国民国家にならない。100年後にそうなるかダメか、わからない。でも、私の限界はここまで。

朝日社説 「連立」打診 まず総選挙が筋だ

びっくりするような提案が、福田首相の口から飛び出した。

 そんな驚くことか、というか、その程度のことだったのか。まあ、自民・民主の内部としてはそうかもだけど。

 大連立は、ドイツのメルケル政権など例がないわけではない。だが、今回の打診は多くの日本国民にとっては、キツネにつままれたような話だろう。

 メルケルを頭のほうに持ってくるのはそうおバカでもなくてホッとするがと、読み進むと論旨がはっきりしない。メルケルが例外という展開でないと議論にならないのではないかと思う。

ログイン 曇天

 天気図を見るとありがちな秋の配置。晴れるのではないか。
 11月3日というと文化の日それで文化勲章ということで雪村いづみに叙勲か。奇妙な感慨はあるな。星の王子様も74歳。そりゃな、か。
 文化の日日本国憲法公布の記念日ということだが明治節である。この手の祝日だのというのはその当時に生きていた人ならバカでもわかるが意外と書かれた史実としては残らない。なので後代の歴史研究は適当に資料がないからみたいな阿呆な展開になることがある。

ムネオはけじめをつける男

 ⇒2007年11月2日(金) : 鈴木宗男ランド ブログ by宗援会 宗男日記から

 新テロ特措法の審議の行方が決まっていないが、今回の事態は政治の責任であり、自衛隊の責任ではない。9月12日の安倍首相の突然の辞意表明が何よりも一番大きな問題ではなかったか。灼熱の厳しい自然環境の中で、日の丸を背にし、日本を代表して堂々と国際貢献された海上自衛隊関係者の皆さんに、心から労ねぎらいと感謝の拍手を送りたい。

 というわけで、ムネオにつられて、海上自衛隊関係者の皆さん、ご苦労様でした。

今日の増田のための増田議論

 ⇒はてな村民と増田民は実はあんまり重なってないと思う
 ⇒http://anond.hatelabo.jp/20071103051017

増田の全エントリ読破なんて正直やってられないから、その「やってられない作業」をやってるブックマーカーの尻馬に乗っかってる層がいて、さらにその尻馬に乗る「はてブトップページで最近の人気エントリーから拾い読みする層」、そのまた尻馬に乗る「はてなトップページしか見てない層」がいる、というような、多重の階層構造があるというのが「はてな村と増田郷の乖離」の実体であって、そのこと自体は別にいいんだけども、問題は増田を読んでせっせとブックマークしてる連中がかなり少人数であり、しかも偏っているというところにある。

 それもあるかな。
 ついでに。
 ちょこっとだけいうと。
 佐々木俊尚さんの増田をアルファブログ推薦っていうのは、全然ダメだよと思う。佐々木さん、増田全部読んでないしょ?
 ってか、増田ってすげー読むの大変。っていうか増田住民でないとほぼ無理。
 ぶっちゃけ言うと、佐々木さんは増田をぶくまからつまみ食いして、ほぉ、こういう趣向も面白いんじゃないか、アンド、アルファブロガーのアンチテーゼみたいな受け狙いではないのかと思う。でも、全部読んでますよというなら、率直にすごいと思うけど、だったら、もっと先行して増田の息づかいを含めて着目しているはず。でも、それ、なさそう。
 あるいはこういうの論じるとか⇒
 そういうなんか、ネットの中のリアル感のない、ネット通気取りって、やだなと思うんですよね。ってか、いつまでたってもネットの外で偉い人ゲームやってらって感じがします。「ジャーナリストの視点」っていうジャーナリストは、きちんとネットの外にいる感じがします。なぜ、べたなブログを書かないのでしょう? なぜべたにtwitterやらないの?
 ついでに武田徹さんもなぜパーマリンクのない掲示板書いているのかわからない。つまりなぜブログじゃないのか?
 
追記
 増田をdisっているわけじゃないですよ、ってか、それは私の増田への対応でわかると思うけど、くらいしか言えないか。そうじゃなくて、佐々木さんがジャーナリストとしての、これは面白いみたいなつまみ食い的な増田の食い方は違うでしょということ。(つまみぐいでなければ、きちんとジャーナリストとして増田を論じてくださいなということ。そこにはぞっとするような問題もあるのだから。)つまり、わー、増田って面白いものがネットにある、そこにはネットの可能性がある、とかじゃなくて。ネットの可能性とかじゃなくて、そこで何が語られているかということが問題。
 
追記
 さらに補足。
 増田というのは全部読めといいたいわけではないのですよ。増田を推薦するというなら、深く読み込んでくださいよということ。
 つまり、推薦する中身として何を知ってますかということ。
 
追記
 村長ご指摘より⇒Twitter / sasakitoshinao
 というわけで、佐々木さんはTwitterのシーンで活躍されている? とまでは言えないにせよ、私の上の批判は、少し弱めるべきでした。
 ええ塩梅にリア充Twitter / 佐々木俊尚: 今日は妻は長野の温泉へ。こっちはカフェで仕事、仕事。涼...