朝日社説 靖国合祀判決―歴史に向き合った判決を : asahi.com(朝日新聞社):社説

 さすがにこの社説はバカみたいと言うのを抑えることはできんな。

 判決はいう。原告の主張は、合祀に対する不快の心情や靖国神社への嫌悪の感情としかいえない。権利の侵害が認められるのは強制や不利益を伴ったときだけだ。合祀は信教の自由に基づいて靖国神社が自由に行えることで、強制や不利益を与えない。だから遺族の法的利益が侵害されたとは認められない、という理屈だった。
 これには疑問が残る。まず、判決が靖国神社を一般の宗教法人と同列に扱っていることへの違和感だ。

 靖国神社は法的には、ただの宗教法人だが。というか、あんなの民間の、よくある新興宗教と法的には変わりないが。

 これには疑問が残る。まず、判決が靖国神社を一般の宗教法人と同列に扱っていることへの違和感だ。
 靖国神社は1945年の敗戦まで国家神道の中心、軍国主義を象徴する存在だった。国家機関として軍が管理し、合祀対象者は陸海軍の大臣が天皇の裁可を得て決めていた。
 戦後に一宗教法人になったとはいえ、靖国神社が担ってきた歴史をみずから否定したわけでも、断ち切ったわけでもない。

 靖国神社側がどう言おうが、つまりあれですよ、幸福の科学の教祖様がエルカンターレだと宣言しようが、そんなのどうでもいいよ。法的にはどうでもいい、というか、法というのはそういうものだよ。
 軍国主義の象徴の過去を問うというのなら朝日新聞の戦中の報道こそそれだよ。

 国家神道が戦争遂行に果たした役割は大きい。そこに遺族の思いの源もある。東京、那覇地裁でも同様の訴訟が審理されている。歴史や憲法の理念に正面から向き合った判断を期待する。

 だから、歴史や憲法の理念に正面から向き合った結果、現在の靖国神社の位置(単立、神社本庁にも関連がないから普通の意味での神社の神道とも言い難い)があるわけで、それをめちゃくちゃにした議論をしているのは、朝日新聞とその儒教なお仲間たちじゃないか。
 こういうめちゃくちゃな社説をかかげて、まあ地裁レベルとはいえ、法によって区分けされた市民社会の規範をないがしろにしないでいただきたいものだ。
 それにしても、靖国神社祀られて困るとかいう人たちは、霊魂の存在とか信じているわけですかね。中国や朝鮮みたいな儒教文化国家ならそう誤解してもしかたないけど。たしか朝日新聞も会社で社員の慰霊祭みたいのやっていたと思ったが。招魂祭か。
 靖国神社戊辰戦争官軍側の戦死者を弔う招魂祭を起源としているけど、それが大戦の戦死者にまで、ということなんだが、この招魂祭だけど、朝日新聞社もきちんと社員の慰霊っていうことで神式でやってんのな。
 霊魂を信じているクリスチャンも靖国神社に祀られているままだと思うが、種類が違うのかも。
 もうひとつ。

 もうひとつ、合祀には戦後も政府が関与していた事実がある。

 については。

 だが、判決は「国の行為は多数の合祀を行う上で重要な要素をなしたが、合祀は靖国神社が最終的に決定した」と判断して、国の責任も退けた。

 地裁なりの判断があったわけでそれが不服なら高裁で争えばよいのではないか。ただ、裁判は原告の利害が問われるのでそうしたことが争点のマターになるか疑問に思えるが。