ハイビジョン特集 フロンティア、人類関連、見たよ

 正確に言うとちょっとちょっと違うけど。
 ⇒人類誕生の謎に迫る〜最古の化石 トゥーマイの物語〜 : ハイビジョン特集 フロンティア

私たち人類のもっとも古い化石は、トゥーマイ猿人と名付けられた、幼児ほどの大きさの頭蓋骨の化石である。2001年にフランス古人類学者ミシェル・ブルネによって発見された。その化石が生きていたのは、いまから700万年前。まさにチンパンジーとの共通祖先と分かれた直後である。誕生直後、私たちの祖先はどんな生活をしていたのか。そしてなぜ人類が生まれ、独自の歩みをはじめたのか。トゥーマイ化石は人類史に新たな光を当てる画期的な発見として、古人類研究にかつてないほど大きな波紋を呼び起こした。
 
この番組は、発見者であるブルネ氏の研究成果と推測に基づき、最新の映像技術を駆使して最古の人類の暮らしぶりをリアルに再現する。

 途中で挫折。
 私はこの話、違うんじゃないかと思っているし、映像が嘘くさくてアウト。
 ⇒ネアンデルタール人の謎〜最新報告・ゲノム解読の試み〜 : ハイビジョン特集 フロンティア

ネアンデルタール人はなぜ消えてしまったのか。われわれホモ・サピエンスによって暴力的に滅ぼされたのか。生存競争に敗れ消え去って行ったのか。あるいは、ホモ・サピエンスとの間で異種交配が起き、その中に吸収されていったのか。われわれの中にDNAが残されたのかどうかという点をめぐって、学者間の論争は続いている。

 映像とナレーションの繰り返しが多くてめげたが、内容的にはそこそこグッド。というか、この問題の整理になってよかった。
 上のまとめとはやや違って、番組では、ネアンデルタールを現生人類との関連に強く置いていた。我々はネアンデルタールとの混血なのだろうか。
 で、と。
 こういうのはなんだけど、番組がPCなのはわかるけど、これって、ようするにレイプでしょ。レイプの進化論的な意味が問われているということなんじゃないかとは思った。
 ⇒ホモ・サピエンス物語〜はるかなる20万年の旅〜 : ハイビジョン特集 フロンティア

番組を制作したのはフランスの公共放送FRANCE3。単なる科学番組ではなく、最新の科学的研究をもとにしながら、全編が再現映像で描きだし、ドラマチックな演出を大胆に加えることで、大人から子供まで誰もが楽しめる物語に仕上げている。地球規模で描かれる壮大なストーリーは、我々をその時代へと見事にいざなってくれる。

 最初爆笑して見ていたけどあまりの嘘くささに挫折。
 これって山海塾系じゃないのか。
 ⇒文明社会の夜明け〜ホモ・サピエンス はるかなる旅〜 : ハイビジョン特集 フロンティア

ホモ・サピエンスはどのように文明社会への道を歩んでいったのか。番組では、世界的な古人類史の専門家の指導下、人類史上で重大な変化が生まれた瞬間を、大胆な演出でドラマ化した。

 最初犬が出てきたので、これはいいかもと見ていたけど、もうだめ。アホ臭すぎて耐えられない。
 ⇒言葉の誕生〜私たちはいかにして人間になったのか〜 : ハイビジョン特集 フロンティア

動物学者ジャック・ヴォークレアは言葉のルーツを追っている。彼は、ある種類のサルが右手を使って交わすジャスチャーに言語の芽生えがあると考えているのである。
 
遺伝学者アンソニーモナコはDNAのなかに言語能力を飛躍させた突然変異を追い求めている。彼らのグループが発見したFOXP2という遺伝子はその有力な一つである。
 
日本の研究者も登場する。理化学研究所岡ノ谷一夫さんは鳥の鳴き声の解析をベースにし、言葉の起源を歌だとする研究を行っている。東京大学酒井邦嘉さんはfMRIという機器を使って脳の文法中枢の解析を行っている。京都大学霊長類研究所の正高信男さんは、幼児のコミュニケーションにおける言葉の役割を、北陸先端科学技術大学院大学の橋本敬さんはマルチエージェントシミュレーションと呼ばれる手法による言葉の進化研究をしている。神戸学院大学の三浦麻子さんは、ネット上のコミュニケーションを研究中だ。

 見た。
 アニメ化している分、普通に笑えるし、演出が主眼でもないので見られた。
 が、内容的にはめちゃくちゃな代物だったと思う。言語起源を扱えばこうなるよというダメの典型みたいなもので、ようするに、言語というのをどう捕らえるか、ラング/パロール、コンペテンス/パフォーマンスみたいな基礎枠組みがないから、もうしっちゃかめっちゃか。少なくとも伝達情報なのか、文法性なのかはわけたほうがよかったと思う。
 出てくる日本人研究者があまりに予想どおりなのも萎えた。
 チョムスキー御大のインタビューも出てきて、言語は突然遺伝子である個人に発生し、それが生存能力を高めてその個人から子が生まれてできたという、それってトンデモじゃないの、みたいのを言っていた。昔のチョムスキーはそこまであからさまには言わなかったが、まあ、ようするに進化論には御大はド素人というか(そこは岡ノ谷一夫が暗黙に批判していたな)、あるいはただのトンデモなのかもしれない。いちおう突然変異でかつ適者生存だからダーウィニズムで間違いないでしょとか言われたら萎えるけど、一個の遺伝子変異で文法性(彼のいう言語とは文法エンジンだから)が獲得できたというのは、FOXP2を考えても、否定されてましたでいいのではないかな。というか、別のパラダイムになる。というか、そもそもチョムスキーってクーテジアンだから人間の超越が原点にあって、それを遺伝子の突然変異と言い換えてみますたくらいなものなんだろう。
 ちなみに⇒BioBEAT - 言語遺伝子と現生人類の進化との関わり - Applied Biosystems JAPAN Ltd.
 言語起源論なんて領域に首を突っ込んでムダにするほど人生は長くはないよかも。
 
 といいつつ。
 この問題は、ようするにホモ・サピエンスだけ残ったという問題と関連しているのだろうと思う。別の言い方をすれば言語(複雑な伝達性)を獲得できたらから生存できた偶然みたいな種だったということだろうと思う。
 もうちょっとこの問題で人生ムダにした経験でいうと、私はたぶん言語起源はスキナーのいうエコーイックが内在したものだと思う。つまり、自分の内的な発話あるいは単純な発声が短期記憶化され、それが想起において他者から語られたように自己疎外するところから発生したと思う。このあたりは、脳機能病理のジャーゴニズムやエコラリアと関連しているのではないかと思う(ただ、この考えだと文法にはいたらないか)。
 
追記
 ⇒ニュース - 古代の世界 - ネアンデルタール人と現生人類の交配はなかった - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト
 ⇒Interbreeding hypotheses : Neanderthal - Wikipedia, the free encyclopedia