今日の一冊 「忘れられた日本人」宮本常一

 ⇒三枝成彰さんの私の1冊「忘れられた日本人」宮本常一 | NHK 私の1冊 日本の100冊

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忘れられた日本人 (岩波文庫): 宮本 常一
 この本は日本人知識人には単に必読というのはあるのだけど、人によっては何が面白いのかわからないというのはあるだろう。若い人だと、読める人と読めない人の差は大きい。
 名著の評価はガチなのだが、微妙な問題は多い。
 三枝成彰の話はまあ、悪くない。日本人再発見みたいな感じで読まれてもよいだろうし、普通はそう読む。
 で、と。
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旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三: 佐野 眞一
 このあたりも必読なのだが、ちょっと食い足りない。
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宮本常一が見た日本: 佐野 眞一
 こちらは「旅する巨人」がきっかけでNHKの市民講座がベース。まあ、概論的。
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渋沢家三代 (文春新書): 佐野 眞一
 宮本常一ではないがこのあたりも、常識の部類かな。ちょっとそういうのは勇み足だが。
 で、と。
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日本文化の形成 (講談社学術文庫): 宮本 常一
 筑摩の三分冊と同じ内容なのかわからないが、これは物凄い本。事実上の遺書。宮本常一の一種の古代史研究。ただし、直感に溢れていて議論としては甘い。ただ、これと、岡田英弘と鳥越憲三郎を読めば、日本古代はだいたいわかる。まあ、それってトンデモでしょとか言われそうだけど、私は、これでだいたい古代史は終わったなと思った。