NHK ハイビジョン特集「ピアノの詩人ショパンのミステリー」、見たよ
⇒ハイビジョン特集「ピアノの詩人ショパンのミステリー」 : NHK 番組表
日本を代表する女流ピアニスト、仲道郁代がショパンの時代の楽器の音を聴いたり、ショパンの音楽を育んだポーランドやフランスの空気に触れ、その名曲の秘密に迫ります。
⇒仲道郁代 - Wikipedia
⇒仲道郁代Official Website
番組、すげー面白かったです。
ショパン時代のピアノの話、そしてそれがショパンの作曲にどう関わるか、また、ショパン自身の運指法や弟子への教授など、ああそうだったのかといろいろ思った。
私語りになるけど、私は、あれ、イーヴォ・ポゴレリチのファンなんで。
イーヴォ・ポゴレリチ - Wikipedia
1980年、ポーランド、第10回ショパン国際ピアノコンクールの本選落選、審査員特別賞受賞
彼の演奏が奇抜すぎるとする他審査員に対し、審査員の一人マルタ・アルゲリッチが抗議・辞任する騒ぎとなった。
の衝撃というかで、ショパンというか、ピアノの可能性というか、はっとしてしまった。
ただ、今思うとあの演奏はすごいとは思うし、東欧の力みたいなのは表現していても、ショパンの悲しみというか微妙な部分がない、というか、自分がその間、オイリュトミーを通してロマン派と和解したというか受け入れられるようになると、感性が変わった。私は、10代から20代、あまりシンパセティックなものが好きではなかった。
これはスゴイよ⇒「 ショパン:24の前奏曲: 音楽: ポゴレリチ(イーボ),ショパン」
異端的解釈, 2005/9/9
By お客様
アルゲリッチが約33分で弾ききっているのに対し、
このポゴレリチは約45です。しかしどこを探しても弛緩はありません。
これを聴いたあとにアルゲリッチ、ポリーニの両天才を聴くと、その
天才たちさえ保守的とも思えてしまう。これは凄い。
で、と。
⇒ユンディ・リー - Wikipedia
で、ちょっとあれ?と思うことがあって、それから名前を忘れたけど、彼を指導した中国人のピアノ教師のドキュメンタリーを見たとき、このおっさん、ショパンをよく理解していると思った、というか、ショパンの情感というか。
ショパン・リサイタル ユンディ・リ/デビュー: 音楽: ユンディ・リ,ショパン |
仲道の今回の番組や、たぶん彼女が模索して見えてきたショパンの演奏が、ああ、これだと思った。とはいえ私的には未だにイヴォのような演奏の可能性が捨てられるわけでもないのだけど(というかイヴォはショパンがたぶん好きではないのだろうと思う)、あの奇妙なか弱さというか繊細というのも違う繊細さみたいなのの意味がわかる気がした。
どうでもいいけど、仲道さんの娘さんもなにげで良かった。
NHKもいい番組作るなあ、なんか、感動してしまった。
ショパン:ノクターン集&子守歌: 音楽: 仲道郁代,ショパン |