ダル感

 8月1日になった。ああと思う。
 そういえば月刊現代を買っていない。タイトルから察するに朝日擁護NHKバッシングではあろうなと思うが、予断なく資料を見たい。先日のNHK側の資料は概ねあんな感じだろうと思うが、ヌケはあるように思えた。特に後半の自民党との関連の人物部分がなんか霧がかっていた感じを受ける。つまり、現場からみればそうだが、そうでない上の動きもあるのだろう。
 基本的に日本のこうした権力の行使はオヴァートなものではないので、本田記者的な正義はただの鉄砲玉でしかない。が、そういう鉄砲玉が効を成すこともあるので以下略。
 他、特にニュースもない。溥儀の話がやや面白いが、まだディテールが出てこない。
 ダル感は個人的なものもある。
 昨晩、花火を見に行った。久しぶりのことだ。内地に戻ってからだから10年ぶりか。昔の見所ポイントは知っているのでいくと、人は思ったより少ない。地元関連の人はこのスポットを知っているはずなのにと思うが、花火が娯楽ではなくなりつつあるのか、情報がレギュレートされているのか。
 花火は、バブルの時代にくらべるとしけたものだなとは思ったが、あの天をつんざき視界に広がる、どん、はよいものだ。
 帰り際、やさぐれ感が出たものの、さて飲み屋というわけにも行かず、とりあえずモスに入ったら混んでいるはタバコがというので、辟易として出る。と、松屋というのがあり、麦とろ490円とある。喰ってみるか。というか、席にすわって、ねえさんに麦とろとか言うと、食券をと言われる。知らなかった。そういえば、この手の店に入るのは10年ぶりか。
 出てきた麦とろ飯に文句は言うまいだが、やさぐれ感にベストマッチであった。麦飯はご飯の上に載っているだけだし、山芋がどろどろであった。なんだかなである。これだと原価100円くらいか。豚肉がちょっとついていた。150円くらいか。しかし、まずしい国だな日本とも思うが、ま、しのごの言わずにカウンターでやさぐれ飯を食う。なんか心地よい。昔よく旅をして不味いものを夜の街で喰ったことを思い出す。
 と、店内にカップルが多い。そういえば、花火見もちらほらと見た。よくわかんねー浴衣を着た大きな女たちもいた。日本人かと思うがそう思う俺も歳だな。
 松屋のカウンターで飯を食っているカップルはなんかそれなりに清楚で、よさげな印象を受けた。ちょっと気の利いた女なら同じで千円札で、ちょっとしたディナーができそうなものだが、そうは言うまいである。なにも気の利いた女なんかいらん。気の利いた男でも同じ以下略。しかし、そんなものでもなかろう。
 自分が青春だったころ、あるいはもう少し若かったころ。年上の街のカップルはちょっとうるさい感じがした。ナウデヤングな雰囲気だった。私の世代は、ポパイとかのちょい前もあって、そして大学紛争とか終わった時代で静かなものだった。というか、まったりとしたつき合いのようなものはなかった。それに、抑えていたけど、性はぎらっとしていたようには思う。そういえば、街中に、エロ映画のポスターとかも溢れていた。
 現代のさらっとした、松屋なんかで飯を食っている若い子たちは、性的部分でもさらっとした印象をうけた。