国連疑惑…NHKと朝日がようやく報道

 そういえば、この間、国連疑惑をようやくNHKと朝日が報道した。
 NHK国連幹部 石油不正提供に関与

これは、国連のアナン事務総長の依頼で調査している独立委員会が発表したものです。この疑惑は、国連が旧フセイン政権の時代に、イラクの石油の輸出禁止措置を人道支援分だけ免除していた制度をめぐるもので、当時、国連の責任者だったベノン・セバン氏が石油取り引きに絡んでわいろを受け取っていたのではないかとされているものです。中間報告書によりますと、セバン氏は、当時、イラク政府に、スイスに拠点のある特定の企業との取り引きを再三求めるなど、石油の提供に不正に関与していたことがわかったとしています。また、報告書は、別の幹部も取り引き企業の選定で不正があったとしたほか、当時のブトロス・ガリ事務総長が、当初予定されていなかったフランス企業との契約をイラク側の意向で選定したことも指摘しています。報告書について、アナン事務総長は、「法を犯す者は逃れられない」とする声明を発表し、セバン氏を懲罰にかける手続きの検討を始めたことを明らかにしましたが、国連幹部の不正に対し、アメリカなどからの批判の声が、いっそう高まることが予想されます。

 これでも悪くはないか。
 朝日⇒国連幹部の行動「不適切」 イラク支援疑惑で独立調査委

 イラクで行われていた国連の人道支援「石油と食糧の交換計画」に関する不正疑惑を調べている独立調査委員会のボルカー委員長は3日、国連幹部がイラクからの石油輸出先選定をめぐり「倫理的に不適切」だったなどとする中間報告を発表した。これを受けて、アナン事務総長は「この件に関しては職員の(不逮捕という)外交特権を停止する」とする声明を出した。
 疑惑に関連して独立調査委が中間報告をまとめたのは初めて。最終報告は今年夏までにまとめられる予定。
 中間報告は、計画の最高責任者だった国連幹部でキプロス出身のベノン・セバン氏(67)が旧フセイン政権のイラクからの石油をスイスに拠点を置く企業向けに割り振るよう動いていたと指摘。この企業に730万バレルの石油、150万ドルの収入をもたらしたなどとし「倫理的に不適切だった」と結論付けた。
 これに対して、セバン氏の弁護士は同日、「セバン氏は1セントたりとも受け取っておらず、報告も証拠を示していない。政治状況の中で、調査委にスケープゴートにされた」とのコメントを出して反論した。
 中間報告は、96年に国連が計画遂行のための銀行を選定する際、ガリ前事務総長が、決められた入札規則に反し、フランス系銀行を選んだことも指摘。今後、国連による人道支援事業の進め方や、国連改革議論などにも影響を与えそうだ。
(02/04 10:22)

 ちなみに前回は⇒イラクでの「石油と食糧の交換計画」疑惑で報告書公開

 旧フセイン政権時代のイラクに向けた国連の人道支援をめぐる疑惑について、独立調査委員会(委員長・ボルカー米連邦準備制度理事会前議長)は9日、国連から提出された内部報告書を公表した。汚職の証拠は見つからなかったが、国連の管理や運営に「落ち度があった」とする内容。
 疑惑は「石油と食糧の交換計画」に関するもの。旧フセイン政権高官がリベートをとり、アナン事務総長が任命した国連高官もわいろを受け取ったとの疑いが浮上していた。米議会は不正額を213億ドルに及ぶとしている。