日経新聞社説 自民党の責任も問われる  :日本経済新聞

 しかし自民党の立場を明確にせず、政府を批判するだけでは、無責任である。谷垣氏は自由貿易の重要性を訴え、外交交渉の必要性も強調した。それなら、TPP交渉への参加を認める方向で党内をまとめ、農業対策などで建設的な政策提言をすべきではないか。
 社会保障と税の一体改革に関しても、谷垣氏は2010年代半ばまでに消費税率を10%に引き上げる法案を今年度中に提出するという政府方針について、民主党マニフェスト政権公約)との整合性などを批判するにとどまり、中身の議論に踏み込まなかった。
 消費税増税の基本認識で政府と自民党に大きな違いはないはずだ。入り口論の批判で協議を拒むのではなく、早く与野党協議を始めて、議論をリードするぐらいの意気込みを示してもらいたい。その方が自民党の信頼回復につながるだろう。

 自民党もぜんぜんダメですね。
 もともと、自民党の反動派と民主党は同じなんだから、ダメはダメ。次期総選挙はTPPでもなんでもいいから、自民と民主を割って、きちんと小さな政府志向の政党ができるといいなと思う。みん党があのポジションでは微妙すぎるし、舛添さんも失敗したが。

朝日新聞社説 主婦の年金―また不公平にするのか : asahi.com(朝日新聞社):社説

 サラリーマンの妻で専業主婦は「第3号被保険者」として、自ら保険料を払わなくても年金が受けとれる。ただし、夫が脱サラして起業したりした場合は「1号」となり、本人が届け出をして、国民年金の保険料を払わないといけない。
 ところが、届け出をせずに記録上は3号のままの人が、すでに年金を受け始めた世代で約5万3千人、現役世代で42万2千人いる。こうした人たちは年金がもらいすぎとなる。
 これに対し、厚生労働省は昨年、間違った記録をほぼそのまま認めて、年金を支払うことを決めた。
 これでは、まじめに届けを出して保険料を払ってきた人と比べ不公平になる。そう私たちは社説で指摘した。国会などでも強い批判を浴び、今年3月、特別扱いの方針は撤回された。
 いま、臨時国会への提出に向けて、厚労省民主党の間で、この問題に対処する法案の協議が大詰めを迎えている。
 厚労省がまとめた案は、こんな内容だ。
 記録を過去にさかのぼって訂正し、その分の年金は減らす。すでに払い過ぎた分も、時効にかからない過去5年分は、これから払う年金を減らす方法で返還してもらう。
 ただし、特別な条件がついている。すでに払った年金の減額幅は、訂正前の年金額の10%以内とし、それを超えては減らさない。
 ところが、民主党内ではきのう開いた厚生労働部門会議の幹部会で、「払い過ぎた年金分の返還を求めるべきでない」という方針を決めた。厚労省も、これに沿って法案をつくり、来週にも閣議決定する構えだ。

 「負担なくして給付なし」が社会保険の原則である。

 かくして、もめている。
 まあ、もらえる時代は暢気でいいなというのが傍観者的な感想ではあるし、この問題はさしてどうにもならないだろう。
 ただ、身近な利害がきちんと政治に反映されるというのはよいことではある。TPPも、99%がどのようなメリットが得られるが議論されればよいのだが。

シンプソン・モナによる弔辞(部分)

増田全訳⇒妹からスティーブ・ジョブスへの弔辞
A Sister’s Eulogy for Steve Jobs - NYTimes.com
 
I grew up as an only child, with a single mother. Because we were poor and because I knew my father had emigrated from Syria, I imagined he looked like Omar Sharif. I hoped he would be rich and kind and would come into our lives (and our not yet furnished apartment) and help us. Later, after I’d met my father, I tried to believe he’d changed his number and left no forwarding address because he was an idealistic revolutionary, plotting a new world for the Arab people.
 
わたしは未婚の母のもとで一人っ子として育ちました。母とわたしは貧しかったし、わたしの父にあたる人はシリアから移住したと知って、映画「アラビアのロレンス」に出てくるオマル・シャリーフみたいな人を想像してました。彼はお金持ちで優しく、家具もろくすっぽないこのアパートに来て、母とわたしと一緒に暮らして助けてくれたらと望んでいました。その後、実の父に会った後でも、彼はアラブ民衆ために新しい世界を構想する、夢見がちな革命家だったから、電話番号も変え、手紙の転送先もかき消していたのだと思い込もうとしてました。
 
Even as a feminist, my whole life I’d been waiting for a man to love, who could love me. For decades, I’d thought that man would be my father. When I was 25, I met that man and he was my brother.
 
女性自立主義者でありながら、わたしは、愛せる男性、そして愛してくれる男性をずっと待ち続ける人生でした。十年以上もその男性はわたしの父に違いないと思っていました。25歳のとき、そんな男性に会いました。わたしの兄でした。
 
(略)
 
Steve cultivated whimsy. What other C.E.O. knows the history of English and Chinese tea roses and has a favorite David Austin rose?
 
ティーブは風変わりなことに入れ込みました。中国原産のティーローズというバラと英国でのその歴史を知っていて、デイビッド・オーチン・ローズにお気に入りのバラがあるなんていう最高責任者、他にいるでしょうか。
 
He had surprises tucked in all his pockets. I’ll venture that Laurene will discover treats ― songs he loved, a poem he cut out and put in a drawer ― even after 20 years of an exceptionally close marriage.
 
彼は人がびっくりものをたくさん持っていました。20年間も親密な結婚生活を過ごしとはいえ、奥さんのローレンさんは、スティーブが好きだった曲や切り抜いた一編の詩とか、すてきな贈り物を引き出しから見つけることになるとわたしは請け合います。
 
(略)
 
We all ― in the end ― die in medias res. In the middle of a story. Of many stories.
 
つまるところ、わたしたちの死は渦中に起きます。一つの物語の半ばです。幾多の物語であってもです。
 
I suppose it’s not quite accurate to call the death of someone who lived with cancer for years unexpected, but Steve’s death was unexpected for us.
 
何年も癌を生きた人の死を、予期せざるものと言うのはあまり正確ではないかもしれませんが、スティーブの死は、わたしたちにとって予期せざるものでした。
 
What I learned from my brother’s death was that character is essential: What he was, was how he died.
 
わたしが兄の死から学んだことは、一番大切なのはその人らしさだということです。死に方は、その人そのものなのです。
 
(略)
 
His breathing changed. It became severe, deliberate, purposeful. I could feel him counting his steps again, pushing farther than before.
 
彼の呼吸が変わりました。つらくなり、一生懸命息をしていました。彼がまた以前より遠く向かおうと歩を進め出したのだとわかりました。
 
This is what I learned: he was working at this, too. Death didn’t happen to Steve, he achieved it.
 
わたしがわかったことは、彼は死にさえ取り組んでいたということです。スティーブにとって死は偶然に訪れるものではなく、勝ち取るものでした。
 
He told me, when he was saying goodbye and telling me he was sorry, so sorry we wouldn’t be able to be old together as we’d always planned, that he was going to a better place.
 
さよならと彼は言い、すまなかったねとわたしに語りかけてました。ふたりで思っていたようには、一緒に年を取ることはできない。天国に向かうから。すまなかったね。
 
(略)
 
Steve’s final words were:
OH WOW. OH WOW. OH WOW.
 
彼の最後の言葉は、オーワオ、オーワオ、オーワオ