日経春秋 春秋(10/31)

 「いいかげんな男というのは、ほんとに一生懸命やらないと、いいかげんに見えなくなってくるんですよ」。いいかげんな男を演じて右に出る者のなかった植木等さんの述懐である。各国の政治家の姿を見て、この言葉を思い出した。▼「頼れる男は、ほんとに一生懸命やらないと、頼れる男に見えない」。政治ではこう言い換えられようか。

 それは、すごく、ちがう。植木のことも理解してなげ。
 よもや知らないとか⇒「夢を食いつづけた男―おやじ徹誠一代記 (朝日文庫): 植木 等: Amazon.co.jp: 本」
 戻って。

まして金融危機の渦中だ。リーダーの資格ありと思われ続けなければ、リーダーは務まらない。優劣が見えてきた米大統領選には、危機の源にいながら頼れる男を演じられないブッシュ大統領が影を落とす。

 バーナンキ僧正とポールマン禅師を立てただけで十分。

日経社説 与野党は追加対策の早期実現へ全力を

 だが未曽有の金融危機で世界の株式、為替市場が混乱し、経済の先行きに不透明感が強まっているなかで、首相が解散を先送りしたのはやむを得ない判断だったといえる。本紙の直近の世論調査でも、解散・総選挙よりも景気対策を優先すべきだとの回答が63%に達し、解散・総選挙の29%を大きく上回った。

 日経だけがこの点はまとも。

産経社説 【主張】追加経済対策 市場安定へ全力挙げよ - MSN産経ニュース

 補正予算案の提出は11月下旬とみられ、今国会成立には来月末で切れる会期の延長が必要だろう。民主党は給付金支給を「効果なきばらまき」と批判しており、その財源を剰余金に求めることには反対する構えだ。
 この手続きには法改正が必要であり、民主党が反対する限り、衆院再議決を経なければ法案が成立しない状況になる。
 首相は解散見送りにより政権運営の選択肢を自ら狭めてでも、政策実現を求めたのだ。追加対策の実施が遅れたのでは、その効果もますます薄れよう。
 直ちに民主党小沢一郎代表に会談を申し入れ、国政に求められる緊急課題の解決を話し合うべきだ。民主党も危機対応力が試されていることを自覚してほしい。

 まあ、そういうことかな。民主党のお手並み拝見というか、のんびりと拝見したいですよ。

朝日社説 衆院解散・総選挙―危機克服にこそ決断を : asahi.com(朝日新聞社):社説

 首相自身にとっても、とんだ目算の狂いだったに違いない。
 9月、自民党総裁選の直後に筆をとったという「文芸春秋」への寄稿で、首相は自らの政権プランをこう書いている。

 それ朝日関係者が書いたとかいう噂はフカシだったのかな。

 首相は年末か年明けまでに解散を決断すべきだ。補正予算案にしても、与野党で話し合い、早急に実施すべき緊急経済対策と、主張に隔たりがある対策を仕分けし、前者の実現を急ぐ。後者についてはそれぞれのマニフェストに掲げ、総選挙で競い合うのだ。民主党はそのために協力すべきだ。  それが危機克服の近道である。

 絶対にそれはない。だって、そのマニフェストが明示されていないのだもの。あるいは、現状の民主党の表明で十分? 目下の経済危機の話がずこんと抜けたあれはもうゴミでしょ。